フローリングの色が不自然なほど…特殊清掃員が明かす「事故物件」に共通する「意外な特徴」

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誰にも看取られることなく、亡くなった後に発見される――「孤独死」が社会問題となって久しい。政府が今年6月14日に閣議決定した令和4年版「高齢社会白書」によると、一人暮らしの60歳以上の5割超が孤独死を身近な問題と感じているという。
実際に、孤独死と考えられる事例は多数発生している。東京都監察医務院が公表したデータによると、東京23区内における一人暮らしで65歳以上の人の自宅での死亡者数は、令和2年に4238人となっている。また、長引く新型コロナウイルス禍に伴う行動制限や他人との繋がりの希薄化、失業率の増加等様々な要因で、孤独死はもはや高齢者だけでなく、現役世代にとっても決して他人事ではない。
「平和な日本」の裏で一体何が起きているのか――。遺品整理クリーンサービス会社に所属し、遺品整理やごみ屋敷の清掃、孤独死現場の特殊清掃に従事している小島美羽さんは、実際に立ち会った孤独死の現場をミニチュアで再現し、問題提起を続ける活動を2016年から続けている。その半生は『あなたの生きた証を探して 遺品整理人がミニチュアで表現する孤独死の現場』としてマンガ化され、大きな反響を起こしている。
『あなたの生きた証を探して 遺品整理人がミニチュアで表現する孤独死の現場』(マンガ/ポレポレ美 原案/小島美羽)
もともとは高校卒業と同時に郵便局に勤めていた小島さん。自身もアルコールに溺れて別居中だった父親が突然死してしまった経験を持つ。「父の死をきっかけに特殊清掃に興味を持ち、調べていくと、悪徳業者という人達が遺族に対して傷つくことやひどいことを言ったり、ぼったくりをしていることを知りました。私だったら遺族側の人間なので、気持ちも分かるし、私だったらそんなことをしない。だったら私が特殊清掃をした方がいいのではないか? なにより悪徳業者をぶっ潰したい! と言う正義感から特殊清掃をやりたいと強く思ったのがきっかけでした」(小島さん)「不自然な部分」がある2021年に国交省より「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が公表された。このガイドラインによると、発見が遅れた死によって特殊清掃等が行われた場合、概ね3年間を経過した後は、原則として借主に告げなくてもよいとされている。裏を返せば、3年が経過してしまえば、その部屋が「事故物件」であるかどうかは借主には分からなくなる。『あなたの生きた証を探して 遺品整理人がミニチュアで表現する孤独死の現場』よりしかし、孤独死現場に携わる特殊清掃員たちには常識ともいえる、事故物件を見分けるコツがあるのだという。「とにかく事故物件には不自然な部分が多いのです」(小島さん)「事故物件」に多い間取り“不自然な部分”とは、いったいどういうものを指すのか。一例を挙げてもらった。■ドアノブの不自然な変形…座って首を吊るときに変形してしまう■フローリングの色が一部違う…体液を吸った床を一部張り替えている■不自然にリフォームされた箇所がある(不自然な建物なら尚更疑わしい)…そこで自殺があったり、そこに遺体があった可能性がある『あなたの生きた証を探して 遺品整理人がミニチュアで表現する孤独死の現場』よりまた、若者に人気の「ロフト付き」物件も、「事故物件」に多い間取りなのだという。理由は首が吊りやすいから。ロフトの手すりの不自然な歪み、階段の下のシミ、フローリングの床が妙に柔らかい場合等は、事故物件の疑いがある。本記事では「事故物件」の特徴を紹介した。事故物件にならないことが一番だが、高齢化の加速や、コロナ禍以降、自殺や孤独死が増加しているなど、リスクは増大しており、今や事故物件は誰もが手にする可能性があると言える。『あなたの生きた証を探して 遺品整理人がミニチュアで表現する孤独死の現場』(マンガ/ポレポレ美 原案/小島美羽)
もともとは高校卒業と同時に郵便局に勤めていた小島さん。自身もアルコールに溺れて別居中だった父親が突然死してしまった経験を持つ。
「父の死をきっかけに特殊清掃に興味を持ち、調べていくと、悪徳業者という人達が遺族に対して傷つくことやひどいことを言ったり、ぼったくりをしていることを知りました。私だったら遺族側の人間なので、気持ちも分かるし、私だったらそんなことをしない。だったら私が特殊清掃をした方がいいのではないか? なにより悪徳業者をぶっ潰したい! と言う正義感から特殊清掃をやりたいと強く思ったのがきっかけでした」(小島さん)
2021年に国交省より「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が公表された。このガイドラインによると、発見が遅れた死によって特殊清掃等が行われた場合、概ね3年間を経過した後は、原則として借主に告げなくてもよいとされている。裏を返せば、3年が経過してしまえば、その部屋が「事故物件」であるかどうかは借主には分からなくなる。
『あなたの生きた証を探して 遺品整理人がミニチュアで表現する孤独死の現場』より
しかし、孤独死現場に携わる特殊清掃員たちには常識ともいえる、事故物件を見分けるコツがあるのだという。
「とにかく事故物件には不自然な部分が多いのです」(小島さん)
“不自然な部分”とは、いったいどういうものを指すのか。一例を挙げてもらった。
■ドアノブの不自然な変形…座って首を吊るときに変形してしまう
■フローリングの色が一部違う…体液を吸った床を一部張り替えている
■不自然にリフォームされた箇所がある(不自然な建物なら尚更疑わしい)…そこで自殺があったり、そこに遺体があった可能性がある
『あなたの生きた証を探して 遺品整理人がミニチュアで表現する孤独死の現場』より
また、若者に人気の「ロフト付き」物件も、「事故物件」に多い間取りなのだという。理由は首が吊りやすいから。ロフトの手すりの不自然な歪み、階段の下のシミ、フローリングの床が妙に柔らかい場合等は、事故物件の疑いがある。
本記事では「事故物件」の特徴を紹介した。事故物件にならないことが一番だが、高齢化の加速や、コロナ禍以降、自殺や孤独死が増加しているなど、リスクは増大しており、今や事故物件は誰もが手にする可能性があると言える。
『あなたの生きた証を探して 遺品整理人がミニチュアで表現する孤独死の現場』(マンガ/ポレポレ美 原案/小島美羽)

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