「腐敗した体にウジ虫が…」夏場に孤独死した78歳の父。1か月放置された“アルコール依存と認知症”の最期

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ある日、突然訪れる親との別れ。家族に見守られながら穏やかな最期を迎えることもあれば、誰にも知られることなく一人静かに旅立つこともある。
認知症を発症した父親の最期に今年7月、直面したのは、2023年に認知症実話漫画『認知症が見る世界 現役ヘルパーが描く介護現場の真実』を上辞した漫画原作者でルポライターの田口ゆうさん。介護福祉を専門とするライターが目撃した自らの父親の最期とは?(以下、本人が寄稿。筆者の希望により故人の顔はモザイク処理をせずそのまま配信します)

そうして、筆者の介護生活は始まった。意外にも穏やかな1年だった。父は酒をやめなかったし、介護事業所が入ることは頑なに拒んだが、「精神病院で廃人になるか」と言ったこともあり、酒量は大幅に減っていた。

母が亡くなった時もそうだったが、父の死に対しても、大きなショックはない。ガンの闘病に付き添うことも、認知症の介護も親の「緩慢な死」の経過に立ち会うことだ。いきなり交通事故死するのと違い、徐々に「親の死」を受け入れていく作業だ。

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