兵庫県議会の百条委員会が実施した職員アンケートで、中間報告以降に寄せられた回答に含まれていた斎藤元彦知事に関する新たなパワハラ疑惑について、斎藤知事は4日の記者会見で「記憶はない」と否定した。
アンケートの自由記述欄に、出張先のホテルで予約が必要な夕食を急きょ取りたいと言って断られ、「『俺は知事だぞ』と激怒した」との疑惑が記載されていた。
斎藤知事は、過去に山梨県で開かれた会議に出張した際、会場となったホテルで夕食を取ろうとしたものの予約が難しく、職員に調整を依頼したことは認めた。そのうえで、「もしかしたら難しいかもしれないと言われた時、何とか(食事の)枠が取れないかとお願いした記憶はある。権力をちらつかせたり、激怒したりした記憶はない」と述べた。
アンケートは7月31日~8月14日、職員約9700人を対象に実施し、約6700人が回答。8月5日午前9時までに寄せられた回答(4568人分)は中間報告として8月23日に公表され、残り約2000人分の回答の中に、今回の疑惑が記載されていた。
また、兵庫県議会で知事に対する不信任決議案を提出する動きがあることについて、斎藤知事は「まだ仮定の話なので答えられない。今は百条委の調査にしっかり対応していく」と語った。
百条委は5、6日、県の公益通報への対応や贈答品の受領疑惑について、証人尋問を実施する。6日午後には斎藤知事が出頭する。