夏はにおいが気になる季節ですが、ツーンとした「疲労臭」が話題になっています。
東海大学理学部の関根嘉香(せきね・よしか)教授によりますと、疲労臭は「ツーンとしたおしっこのようなにおい」で、老若男女問わず皮膚から臭う可能性があるということです。主な成分は「アンモニア」です。食べたものが腸で消化されて発生し、肝臓によって分解され、尿として出されますが、分解しきれずに残ったアンモニアは、血管の中に入ってしまい、全身をめぐります。
加齢臭などは皮膚の表面の汗や皮脂が変化して出るにおいで、洗えば概ねにおいを落とすことができます。
しかし、疲労臭は血液から染み出るものなので、シャワーや入浴では根本的な解決にはならないという特徴があります。
疲労臭が出やすい条件があります。1つ目は「アンモニア発生源のたんぱく質が多い肉や魚をよく食べる」こと、2つ目は「アンモニアを分解するのを妨げるお酒」、3つ目は「夏の暑さなどによるストレス」です。
ほかにも、運動不足や夜更かしが多いといったことも原因になるということです。
疲労臭の対策は1つが食事です。例えば、シジミに含まれる「オルニチン」は、アンモニアの分解を助けます。また、ビフィズス菌が入ったヨーグルトは腸内環境を改善してアンモニアの発生を抑えます。
また、スーパーなどで手に入る「焼きミョウバン」を水に溶かした“ミョウバン水”を作り、体や衣類に吹きかけると、においを和らげてくれるということです。また、日傘を使ったりした熱中症対策も疲労臭を軽減できます。2024年7月12日放送