東京・赤坂の飲食店で発生した食中毒。原因は「赤痢菌」です。戦後に大流行した感染症が、なぜ令和のいま再び現れたのでしょうか。
東京は猛暑日に迫る暑さに加えて、湿度は60パーセント超えです。
気温や湿度が高い日に心配なのが食中毒。
8月上旬、 大分・由布市の旅館で食事や水を飲んだ537人が、 嘔吐や下痢など食中毒の症状を訴えました。患者からノロウイルスが検出されています。
食中毒対策が命の弁当店。厚労省によると、食中毒菌は 20~50℃で増えるそうです。
夏場に気を付けたい食中毒。この24年間、確認されることがなかった細菌も発生しています。
それが「赤痢菌」。
戦後、日本を恐怖に陥れた赤痢。食べ物の温度管理を徹底していても、安心できない落とし穴があるといいます。
7月から8月にかけて、東京・赤坂の飲食店で昼食を食べた男女5人が下痢や発熱など食中毒の症状を訴えました。うち2人から検出されたのが赤痢菌でした。
都内で赤痢による食中毒は、2000年の統計開始以来、初めてです。
赤痢は戦後の日本で大流行しました。
現場は消毒作業に追われ、病院はパンク。教室で治療が行われました。患者の数は10万人を超え、死者は2万人近くに上りました。
近年は感染がまれだった赤痢ですが、なぜ令和のいま再び現れたのでしょうか?専門家は、感染力の強さをあげます。
感染力が極めて強い赤痢菌。 菌を持っている人が触った食べ物にわずかな菌が付いていても、それを食べると経口感染するといいます。
これまで食中毒での感染がなかった理由については…
もし感染した場合、抗生物質を投与するなどの治療法があるということです。