千葉県銚子市のローカル鉄道、銚子電鉄は3日、同社のホームページ(HP)などで、距離標の抜き取りや看板が動かされた形跡があったとして、警察に被害届けを提出したことを明らかにした。3月末に新車両が登場して以来、迷惑行為が増えており、同社は「こういったことは犯罪です。絶対におやめください」などと、呼びかけている。
【写真】位置をずらされた後、戻された「立ち入り禁止」看板
同社によると、3月31日に海鹿島―君ケ浜駅間の無人踏切付近で、距離標が抜かれ、畑に捨てられていた。さらに、近くに設置していた敷地内への立ち入り禁止を求める警告看板もずらされていた。
同社は、同29日に南海電鉄(大阪市)から譲り受けた車両(2両編成)が運行を開始。薄緑をベースにした車両を撮影するため、「撮り鉄」と呼ばれる鉄道写真愛好家が集まっていたという。その中の一部の人が無断で敷地内に立ち入り、距離標を抜くなどした可能性があるという。
同社の奥英昭鉄道部長は「撮影自体を否定しているのではない。安全運行の妨げにならないようルールを守って楽しんでほしい」と話した。【近藤卓資】