「水商売のスカウトなんだけどお姉さん移籍とか考えてない?」
「昼職やってるなら週1、2でできるラウンジがあるよ」
男はこう言って女性をしつこく勧誘したという。
警視庁渋谷署は4月5日、都迷惑防止条例違反(キャバクラなどの勧誘行為)の疑いで神奈川県川崎市に住む無職・石塚真瑠(まる)容疑者(25)を逮捕したと発表した。石塚容疑者は、東京都渋谷区のJR恵比寿駅構内で20代の女性Aさんにつきまとい「俺スカウトなんだけど」などと話しかけたとされる。
「逮捕容疑の事件は3月28日の夜に起きました。恵比寿駅周辺では今年2月から、複数の女性から『スカウトに何度もからまれた』『恐い目にあった』という苦情や通報が警察に相次いでいました。こうした相談を受け警察官が駅構内や周辺を巡回。Aさんにつきまとう石塚容疑者を発見し、現行犯逮捕にいたったんです」(全国紙社会部記者)
本誌カメラマンは送検される石塚容疑者を撮影。集まった報道陣に一瞬ハッとしたように視線を向けたが、スグに移送車の後部座席で下を向いた。
警察の調べに対し、石塚容疑者は犯行を認めているという。なぜ、周辺にオシャレな飲食店や高級住宅街のある恵比寿駅でスカウトをしていたのだろうか。その理由について、こう供述をしているとされる。
「恵比寿は品がある女性が多いから。ただ、これまでスカウトに成功したことはなかった」
スカウトや風俗店と、勧誘された女性との間でトラブルが頻発している。
「勧誘時の約束と勤務実態に乖離が出るケースが多くあるんです。聞いていた報酬より安い、売上のノルマを課せられる、想定以上の時間や日数を働かされる……。中にはノルマを達成できていないという理由で、売春を強制される女性もいるときいています」(同前)
警察は安易にスカウトの勧誘を受けないよう注意を喚起している。