厚生労働省は26日、小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」成分入りのサプリメントを摂取した2人が亡くなっていたことを明らかにした。
一連の問題で死亡との因果関係が疑われる事例が判明するのは初めて。入院した人は約50人増え、計約80人となった。同社には健康被害を訴える電話やメールが相次いでおり、被害がさらに広がる恐れがある。
厚労省のヒアリングに対し、同社の担当者は2人が死亡したと説明した。
小林製薬によると、死亡したうちの1人は今年2月に腎疾患で入院中に亡くなった。2021年4月から24年2月まで、悪玉コレステロールの抑制をうたったサプリメント「紅麹コレステヘルプ」を通信販売で定期的に購入。これらに小林製薬が健康被害の原因とみている成分の入った商品が含まれていた。
遺族から今月23日夜にメールで連絡があった。遺族の意向で年齢や性別、居住地、詳しい死因は非公表としている。遺族とは26日に面談しており、近く小林章浩社長が記者会見し、詳しい状況などを説明する。
また、小林製薬は同日、紅麹コレステヘルプのほか、発売予定を含む計8商品の機能性表示食品の届け出を撤回した。同社は「心配をおかけしている中、販売できないと判断した」と説明している。
小林製薬がサプリを摂取した人に腎疾患が確認されたと発表した22日以降、健康被害を訴える相談が相次いでいる。25日に26人としていた入院者数は、26日午前時点で約80人に達した。
小林製薬は飲料や調味料メーカーなど52社に紅麹を原料として供給している。メーカーによる商品の自主回収も相次いでおり、約30社がサプリや日本酒、みそ、菓子類の回収を公表した。健康被害につながる可能性の高い成分はサプリ向けの紅麹のみに含まれており、食品向けの紅麹には含まれていないという。
紅麹コレステヘルプは21年2月に発売され、約110万個を販売した。問題の成分は23年7~10月に製造したサプリに含まれていることが判明している。
林官房長官は26日の記者会見で、厚労省や消費者庁などの関係省庁が情報集約して対応するための連絡会議を開く方向で検討していることを明らかにした。また、自見消費者相は26日、約6800件の機能性表示食品について、健康被害が発生していないか一斉に点検する方針を示した。