東日本大震災から、2024年3月11日で13年となる。震災による死者は1万5900人、いまだ2520人の行方がわかっていない。
被災地では11日、鎮魂の祈りがささげられる。
11日朝の宮城・南三陸町。骨組みだけとなった防災対策庁舎では、43人が犠牲になった。
町は当初、解体する方針を示したが、宮城県は「十分な議論が必要」として2015年、一時的に県有化し保存を継続。3月1日、南三陸町は、町の所有として保存すると発表した。
今後、震災遺構として教訓を伝えていく。
一方、11日朝の福島・いわき市の海岸。2023年、東京電力はこの海へ、福島第一原発の処理水を薄めて流す作業を開始し、11日も海洋放出は続けられている。
IAEA(国際原子力機関)は“科学的に安全”としているが、中国などの禁輸措置で損害が発生。2024年に入っても、作業員のミスで汚染水を含む水が敷地内に漏えいするなどトラブルは続き、「燃料デブリの試験的な取り出し」は3度目の延期が決定した。
福島県の面積の約2.2%は、許可がなくては立ち入ることもできない「帰還困難区域」。
国は、その中に「特定帰還居住区域」を設定し、除染などを行って希望する住民が帰れるようにするとしているが、目標とする期限は「2020年代」と、まだ時間がかかる。