プロ野球阪神がSMBC日本シリーズ2023の第7戦でオリックスを7―1で破り、1985(昭和60)年以来2度目の日本一に輝いてから一夜が明けた6日、大阪の街は祝福ムード一色となった。
ミナミ・道頓堀では阪神のユニホームを着たファンらが記念撮影する姿も。大阪府警によると、6日未明まで37人が道頓堀川に飛び込んだが、けが人はなく、逮捕者や目立ったトラブルもなかった。
「一晩たっても、全く興奮は収まっていない。38年前の喜びを味わえてとても幸せ」
この日朝、優勝の興奮で寝付けず道頓堀に来たという大阪市西成区の無職、新田真さん(65)は目を細め、余韻に浸っていた。
38年ぶりの阪神日本一が決定した後、ミナミの戎橋や心斎橋周辺では未明までファンが集まり、選手の応援歌や「六甲おろし」を熱唱。岡田彰布監督の大好物「パインアメ」をばらまいたり、「一人ビールかけ」に興じたりするファンもいたが、大きな混乱は見られなかった。
京セラドーム大阪で日本一を目撃した後、戎橋周辺まで転戦してきた大阪市東成区の公務員、椿智也さん(30)は「見事に勝利してよかった。宝くじに当たる以上のかけがえのない経験だった」と感慨深げに語った。
6日朝は、道頓堀周辺店舗の従業員らがごみ拾いを実施。通勤途中のサラリーマンや観光客が行きかう日常の光景を取り戻していた。
23日には、阪神とオリックスのリーグ優勝を祝って大阪市と神戸市でパレードが開催される。