「お前ふざけんなよコラァ!」──11月5日午前1時半頃、眠らない街・歌舞伎町では怒号が飛び交っていた。ジャケットの下に着た白いシャツを血で真っ赤に染めた男性を引きずり回す高身長の女性。それでも気がおさまらないのか、女性は叫びながらうずくまる男性にさらに殴る蹴るの追い打ちをかける。
【写真】SNSで自撮りをする女性、刺された直後にケラケラとライブ配信するホスト 同日、警視庁はホストとみられる男性をカッターナイフで刺したとして20代の女性を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。社会部記者は語る。

「刺された男性は事件現場の歌舞伎町2丁目付近のホストクラブの内勤として働く23歳男性。鎖骨付近を刺されて出血しましたが、全治2週間ほどのけがで命に別状はありませんでした。警察はこの2人の間になんらかのトラブルがあったとみて調べを進めています」 被害者男性を知るホストクラブ関係者は語る。「A(男性)はもともとXという店でキャストとして働いていましたが、売り上げがあまり立てられていなかった印象です。それもあってか、今のお店で働くようになってからは内勤スタッフになりました。ホームページに宣材写真は載っていましたが、彼が席について接客するなど、いわゆるホストらしい業務をすることはなかったそうです」 SNS上でもショッキングな動画が拡散され、出血もあったことから安否を心配されたAさん。しかし、事件から約18時間後、意外にも元気そうな姿をある場所で見せていた──。刺されたその夜にはライブ配信 11月5日の午後20時頃、Aさんは“イケメン特化型ライブ配信アプリ”「toU」で配信を開始した。このアプリは主にホストが集客などを目的にライブ配信を行うアプリで、課金システムも備わっている。「若いホストや売れないホストが片手間でやっているイメージです。そんなに多くはないですがここからお客さんを引っ張ってくることもありますよ」(前出、ホストクラブ関係者) 配信された映像を見てみると、Aさんのシャツの襟からは包帯らしきものが覗いてはいるものの、ネット上で拡散されたあの姿からは想像できないほど元気そうな様子だ。視聴者は50人ほどとそれほど多くはないが、いつもAさんのライブ配信を見にきている馴染みのユーザーたちのチャットを読み上げながら楽しそうに話している。Aさんは事件が起こった経緯について質問されるとケラケラ笑いながらこう答えた。「人生ってわかんないねほんとに(笑)! なんでこうなったかって? 俺にもわかんないよ。だってあの日(被疑者女性と)ずっと一緒にいて、『一緒にお風呂入ろ』ってなってたから入浴剤買いに薬局に行った後に、焼き肉食べたいって話で叙々苑に向かってる最中だったの。そしたらコンビニ行ってこう(カッターで)サクッとね」 さらに配信が進むと驚きの事実が発覚する。事件当初、Aさんと被疑者の女性であるB子はホストと客の関係にあると考えられており、マスコミ各社もそのように報じていた。しかし実際はそうではなかったのだ。「まだあの元カノといたのが驚き」「彼女(B子)飛んだと思ったけど連絡とれたんだ」「一緒に配信してた人?」など2人が恋愛関係にあったことをほのめかすような視聴者のコメントがつくと、Aさんは「まあね、まあね」などと言いながら照れくさそうにはぐらかす様子で、B子が犯人であることを否定することもなかった。 ライブ配信の視聴者にも認知されているB子とはいったい何者なのか。B子の知人だという20代女性はこう証言する。「AさんとB子ちゃんは『toU』というアプリで知り合って付き合うようになりました。Aさんはホストクラブで働いていましたが、B子ちゃんとは客とホストの関係ではなかったです。AさんはB子ちゃんと付き合うようになって、いわゆるヒモ状態になっていました。 B子ちゃんは港区のキャバクラなどで働きながら相当な額をAさんに貢いでいたと思います。あと本人(Aさん)のDVが酷くて別れたいと何回も相談されました。今年の8月初めにも警察沙汰になっていて、けがで入院したばかりでした。退院後も結局Aさんと頻繁に会っていて、一緒にライブ配信することもあったみたいです。もうやめなよと勧めたんですが離れたりくっついたりが続いて……。ちょうど1週間くらい前には体調が悪くなったのか、11月末からの検査入院が決まったとSNSで報告していて、精神的にももう限界だったんだと思います」 別れてはよりを戻してを繰り返し、B子は金銭的にも精神的にもまいっていたという。それでも完全に関係を断つことはできずに、今回の事件に至った。 B子のInstagramの投稿を見ると“#再スタート”というハッシュタグがいくつもあった。彼女は血を流してまで、この泥沼の関係を終わらせたかったのだろうか。
同日、警視庁はホストとみられる男性をカッターナイフで刺したとして20代の女性を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕した。社会部記者は語る。
「刺された男性は事件現場の歌舞伎町2丁目付近のホストクラブの内勤として働く23歳男性。鎖骨付近を刺されて出血しましたが、全治2週間ほどのけがで命に別状はありませんでした。警察はこの2人の間になんらかのトラブルがあったとみて調べを進めています」
被害者男性を知るホストクラブ関係者は語る。
「A(男性)はもともとXという店でキャストとして働いていましたが、売り上げがあまり立てられていなかった印象です。それもあってか、今のお店で働くようになってからは内勤スタッフになりました。ホームページに宣材写真は載っていましたが、彼が席について接客するなど、いわゆるホストらしい業務をすることはなかったそうです」
SNS上でもショッキングな動画が拡散され、出血もあったことから安否を心配されたAさん。しかし、事件から約18時間後、意外にも元気そうな姿をある場所で見せていた──。
11月5日の午後20時頃、Aさんは“イケメン特化型ライブ配信アプリ”「toU」で配信を開始した。このアプリは主にホストが集客などを目的にライブ配信を行うアプリで、課金システムも備わっている。
「若いホストや売れないホストが片手間でやっているイメージです。そんなに多くはないですがここからお客さんを引っ張ってくることもありますよ」(前出、ホストクラブ関係者)
配信された映像を見てみると、Aさんのシャツの襟からは包帯らしきものが覗いてはいるものの、ネット上で拡散されたあの姿からは想像できないほど元気そうな様子だ。視聴者は50人ほどとそれほど多くはないが、いつもAさんのライブ配信を見にきている馴染みのユーザーたちのチャットを読み上げながら楽しそうに話している。Aさんは事件が起こった経緯について質問されるとケラケラ笑いながらこう答えた。
「人生ってわかんないねほんとに(笑)! なんでこうなったかって? 俺にもわかんないよ。だってあの日(被疑者女性と)ずっと一緒にいて、『一緒にお風呂入ろ』ってなってたから入浴剤買いに薬局に行った後に、焼き肉食べたいって話で叙々苑に向かってる最中だったの。そしたらコンビニ行ってこう(カッターで)サクッとね」
さらに配信が進むと驚きの事実が発覚する。事件当初、Aさんと被疑者の女性であるB子はホストと客の関係にあると考えられており、マスコミ各社もそのように報じていた。しかし実際はそうではなかったのだ。
「まだあの元カノといたのが驚き」「彼女(B子)飛んだと思ったけど連絡とれたんだ」「一緒に配信してた人?」など2人が恋愛関係にあったことをほのめかすような視聴者のコメントがつくと、Aさんは「まあね、まあね」などと言いながら照れくさそうにはぐらかす様子で、B子が犯人であることを否定することもなかった。
ライブ配信の視聴者にも認知されているB子とはいったい何者なのか。B子の知人だという20代女性はこう証言する。
「AさんとB子ちゃんは『toU』というアプリで知り合って付き合うようになりました。Aさんはホストクラブで働いていましたが、B子ちゃんとは客とホストの関係ではなかったです。AさんはB子ちゃんと付き合うようになって、いわゆるヒモ状態になっていました。
B子ちゃんは港区のキャバクラなどで働きながら相当な額をAさんに貢いでいたと思います。あと本人(Aさん)のDVが酷くて別れたいと何回も相談されました。今年の8月初めにも警察沙汰になっていて、けがで入院したばかりでした。退院後も結局Aさんと頻繁に会っていて、一緒にライブ配信することもあったみたいです。もうやめなよと勧めたんですが離れたりくっついたりが続いて……。ちょうど1週間くらい前には体調が悪くなったのか、11月末からの検査入院が決まったとSNSで報告していて、精神的にももう限界だったんだと思います」
別れてはよりを戻してを繰り返し、B子は金銭的にも精神的にもまいっていたという。それでも完全に関係を断つことはできずに、今回の事件に至った。
B子のInstagramの投稿を見ると“#再スタート”というハッシュタグがいくつもあった。彼女は血を流してまで、この泥沼の関係を終わらせたかったのだろうか。