大学4年だった2020年の教育実習で教員から暴言などのパワハラを受けたとして、千葉県市原市在住の女性(25)が6日、県に約1020万円の損害賠償を求めて千葉地裁に提訴した。
訴状などによると、女性は20年11月、県立京葉高での実習で、男性教員から「お前みたいなやつがいるから、くずな教員ばっかりなんだよ」などと言われ、教員の蹴ったゴミ箱が足首に当たるなどの暴力を受けた。精神的に追い詰められ、5日間で実習を辞退した。
21年7月には抑うつ状態と診断され、約半年間勤めた会社も退職。22年には障害等級2級と診断され、現在も働けないとしている。教員はゴミ箱を蹴って女性の足首に当て、全治2週間のけがを負わせたとして、21年11月に傷害罪で略式起訴されたという。
女性は県庁で記者会見し、「今でも被害を思い出し、つらくなる。職員への研修などを通して再発防止に努めてほしい」と訴えた。県教育委員会は「訴状が届き次第、適切に対応していきたい」としている。