高級外車「マセラティ」を盗み、歩道に突っ込む事故を起こして逃げたとみられるコロンビア人の男が、当時、多量の覚醒剤が入ったポーチを路上に残していたことがわかり、7日午後、警視庁に逮捕された。
覚醒剤取締法違反の疑いで逮捕されたのは、コロンビア国籍のディエゴ・アレハンドロ・バジョナ・ロドリゲス容疑者(37)。2022年6月、東京・港区東麻布の路上で、覚醒剤43グラム、末端価格270万円相当を所持していた疑いがもたれている。
バジョナ・ロドリゲス容疑者は当時、高級外車マセラティを運転し、東京・港区東麻布の歩道に突っ込む事故を起こし、車を残したまま現場から逃走したとみられている。
千葉・柏市の駐車場から車を盗んだとして、バジョナ・ロドリゲス容疑者は、2022年11月に窃盗などの罪で逮捕・起訴されていた。
逮捕のきっかけとなったのは、男が事故現場に落とした1つの「ポーチ」だった。
事故のあと、現場近くの歩道上に残されていたバジョナ・ロドリゲス容疑者のポーチの中からは、覚醒剤が見つかった。覚醒剤は、チャックがついた透明の袋の中に3つに分けられた状態で入れられ、白と茶色の2種類があったという。
事故発生直後の映像では、捜査員が手にしている茶色い箱の中に、袋に入れられた黒いポーチのようなものが確認できる。ポーチの中には、覚醒剤を使用するためのガラスパイプや注射器のほかに、計量器も入っていたという。
警視庁は、見つかった覚醒剤43グラムは個人が使う量ではないことや、計量器があったことから、販売目的での疑いがあるとみて、逮捕に踏み切った。
調べに対し、バジョナ・ロドリゲス容疑者は、日本語で「冤罪(えんざい)です」と供述し、容疑を否認している。
事故直後のバジョナ・ロドリゲス容疑者の様子を目撃した人は、「もうろうとした状態で車内から出てきていた」と証言。
警視庁は、運転中に覚醒剤を使用していた疑いもあるとみて、事故との関連を調べるとともに、覚醒剤の入手ルートについても追及する方針だ。(「イット!」11月7日放送より)