東京都立川市と日野市をつなぐ日野橋の北側にある河川敷で8日未明、「複数人が暴行している」と110番通報があり、男性3人が頭から血を流しているのが見つかり搬送され、1人は意識不明の状態だ。
10人くらいがバットなどを持って乱闘していたという目撃情報があり、現場には生々しく飛び散った血痕が…。現場は人けのない河川敷で、近くには少年野球のグラウンドがあり、日中に限らず夜間も多くの人が散歩やジョギングをする近隣住民の憩いの場になっている。それだけに突然の凶行に近隣住民も不安を隠せない。
現場付近を散歩中の70代男性が「この辺は夜は本当に静かなところ。今までこんな暴力事件は聞いたことがない」と話せば、現場から道路を挟んで100メートルほど離れた家に住む家族は「朝方の事件ってことだけど、全然騒ぎには気づかなかった。自宅の目と鼻の先でそんなことが起こっていたかと思うと怖い」と警戒心を高めた。
捜査関係者によると、倒れていた男性は2人が日本人で1人がネパール人だという。暴力団関係者が絡むトラブルの可能性を視野に捜査を進めている。また、通報を受けて警官が駆けつけたときには、現場から東方向に逃げる性別不明の2人を目撃しており、傷害容疑で行方を追っている。
しかし、この事件はこれだけで終わりではない。この日の早朝の通報から30分後、現場から北に1・5キロほど離れた立川市内のコンビニエンスストアに、30代くらいの暴力団関係者とみられる男が「刃物で自分を刺した」と言って訪れ、病院に搬送される事件も発生している。
警察は河川敷で3人が頭から血を流していた事件との関連を調べているが、なぜ刃物で自らを刺したのか疑問は深まるばかり。近隣住民の憩いの場に突然降って湧いた凶悪事件だけに、一刻も早い解決が望まれる。