暑さが一段落して、外遊びを楽しむ人たちも増えています。こうしたなか、秋の行楽シーズンを前に、観光地ではキャンプでのゴミの放置などマナー違反が相次いでいます。
■屋外でのバーベキューを楽しむ人々
4日は平日にもかかわらず、東京・江東区豊洲のバーベキュー場には多くの人の姿がありました。
利用客(20代):「今年はいつもより暑かったという感じだったので、すごく過ごしやすくなってきたかなって」「(気温は)ちょうどいいですね。涼しくて」
過ごしやすい気候になったこともあり、屋外での食事も盛り上がります。
一方、川遊びの人気スポットである東京・奥多摩の河川敷では、バーベキューを楽しむ外国人の姿も見られました。
ゴミの持ち帰りなど、多くの利用者がルールを守りながら楽しんでいました。
■バーベキュー場でのマナー違反 ゴミ増加
しかし、地面の上で直接、火をおこす「直火バーベキュー」が禁止されているエリアで相次いでいるのです。
禁止行為は、取材中にも見られました。河原でキノコのようなものを直火で焼いていました。
外国人グループ:「(Q.直火がダメだと知っていますか?)知らなかったので、ちょっとだけ焼いて消してもいいですか。ちょっとだけ焼いてもう消します」「(Q.すぐ消します?)消します」
「直火禁止だとは知らなかった」と話し、「すぐに消す」と答えた外国人グループ。ところが数分後、再びカメラを向けると、一度、注意したにもかかわらず、またキノコを焼き始めました。
もう一度、声を掛けると対応が一変します。
外国人グループ:「今回が初めてじゃなくて、いつも私たち来てる。初めてじゃなくて、一緒の感じで来てるよ」「(Q.禁止されてるので、やってはダメなこと)初めてじゃない、いつも来てる。誰も何も言わないし」「(Q.来るのは初めてではない?)初めてじゃない。もういい終わり。これで以上です」
直火でバーベキューをすると、石が黒く焦げ、河川の景観を損ねます。さらに熱で石が割れると、鋭利な角で怪我をする恐れがあります。
利用者によるマナー違反は、これだけではありません。
忘れ物とは思えない、放置された数々のゴミは「週末や連休中に一気に増える」といいます。
■地元の観光協会 目を疑うゴミも回収
こうしたなか、地元の観光協会は環境保全のため、河川敷のゴミ拾いを行っています。
奥多摩観光協会 矢作佑允さん:「多いのはブルーシートを敷いて、その上で皆さん楽しまれて、ブルーシートに全部ゴミを放り投げて、ひとまとめにするのが最近の“はやり”のようです。分別されていないので、ゴミとしては一番始末が悪い物」
放置禁止の場所には、ゴミ袋やサンダルが置かれていました。
矢作さん:「サンダルですね。サンダルを置き去りにして、どう帰ったのかは気になるところです」
回収するゴミの中には、目を疑うものもありました。それは、ほぼ使われていない調理用の油です。
矢作さん:「トングとフライパンも、ほぼ使った形跡がないです」
こうしたなか、目立つのが放置された直火の跡です。景観を守るための後始末で、重労働を余儀なくされます。
矢作さん:「週末ですと、少なくとも4カ所、5カ所はあるので、それ(炭)を全部拾うと10キロまではいかないですが、それなりの重さになる」
一つ一つすべて対処するには、理由があるといいます。
矢作さん:「きれいに直火の跡が残っていると『(直火で)やっていいんだ』と思う人もいると思うので。それもあって、ある程度(石を)崩すようにしています。遊びに行く時は現地のことをしっかり調べて、奥多摩町はゴミの持ち帰りをお願いしているので、ゴミの持ち帰り準備をお願いします」