ジャーナリストの青木理氏が8日、TBS系「サンデー・モーニング」に出演し、今月2日に行われたジャニーズ事務所の記者会見で拍手が起きたことに「本当におぞましい」と感想を語った。
ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害について、補償を求める人が300人以上いると事務所側が発表した。青木氏は「世界的に見ても未曽有の未成年に対する性加害事件、その会見だった」と指摘した。人気タレントでもある東山紀之、井ノ原快彦を「防波堤に使っている」とした。
会見中には指名されずに憤って声を上げる記者や、指名されないのに発言する記者に対して不満を漏らす記者がいるなど騒然とする場面もあった。井ノ原が「揉めているのを子どもたちに見せたくないので、できる限りルールを守って」などと発言し、会場から拍手が起きた場面もあった。
青木氏は「未曽有の性加害が起きたような記者会見っていうのは、本当に厳しく、場合によっては失礼な質問かもしれないけどぶつけて、そこから本音であるとか真実っていうのは見えてくる」とぶしつけな質問も容認すべきという持論を展開。「そういう時にうるさい人とか場の空気を乱すような人を『排除すべきだ』っていうところで、マスコミから、マスコミからですよ、拍手が起きるっていうこのおぞましい光景。誤解を恐れずに言えば拍手が起きたっていう情景が、今の日本のメディアのダメさ加減を象徴してると思いましたよね」と拍手をした記者をバッサリと切った。
会見後には「指名NGリスト」が存在したことが発覚し、さらに騒動に。なお、4日に「NGリスト」があったと報じたNHKは、ニュース内で「(リストに)掲載された人の中には司会者から指名されたジャーナリストもいました」と伝えている。
青木氏はNGリストに名前を挙げられながら、指名された記者がいたことや、会見開始前に「1社1問」という“ルール”に異を唱えた記者がいなかったことには触れなかった。