70~80代の年老いた親は常にリスクに晒されている。だが、離れ離れに暮らしていると、そのわずかな異変に気づくことは難しい。病気、犯罪、異性の影……そんな見えない脅威から老親をイチ早く守る術を伝授!今回は多様化する老親の恋愛模様に着目する。人生の潤いになるのなら構わないが、懸念を示す声も少なくないのも事実だ。
◆シルバー世代向けのマッチングアプリも登場、恋愛模様も多様化
老いらくの恋と侮るなかれ。時に老人ホーム内で刃傷沙汰に発展するほど、シルバー世代の恋愛は情熱的で家族を困らせることもある。
近年、婚活パーティや結婚相談をサポートする「茜会」、同世代の相手が探せるマッチングアプリ「ハハロル」など、シニア向けの出会いサービスが増えているように老年の恋愛模様も多様化しつつあるようだ。
「父(77歳)は、通っている語学教室の先生(30代)と毎週レッスンという名のデートをしています。また母(76歳)は、かつての同僚男性(70代)と今も付き合いがあり、飲みに行ったり旅行に行ったりする仲。夫婦お互いに把握済みなので離婚の心配はなさそうですが」(40代・女性)
◆実家に同年代の見知らぬ男が居座っていた
このように、老親の現状を把握していればいいが、そんな中で懸念を示す声も。
「68歳の叔父がマッチングアプリにハマっています。何人かの女性とデートしているようですが、いつかロマンス詐欺に引っかかるのではと心配です」(30代・男性)
「10年前、父の介護疲れにより施設に入れてそのまま離婚した76歳の母。長らく一人暮らしをしていましたが、先日家を尋ねたら同年代くらいの見知らぬ男がずっと居座っていました」(40代・女性)
◆老親たちが発する恋愛のシグナルは?
子供の知らぬところで親が離婚していた、突然再婚して相手に家を乗っ取られた、遺産相続など、今後トラブルに発展しかねないケースも少なくない。
そこで、シニアの恋愛に詳しい恋愛コンサルタントの有田まき氏に、そんな老親たちが発する恋愛のシグナルとは何かを聞いた。
「ファッション誌を買いに本屋に行く機会が増える、歯磨きを念入りにするなど、突然身なりに気を使うようになる。母親が台所に立つ時間が長くなったという話も聞きます。ボーイフレンドにお弁当やお菓子を作るためでしょう」
◆一方的に否定するのは待って、理解に務める姿勢も大切
ただ、有田氏は老親に変化が見られても、一方的に否定すべきではないと語る。
「定年退職や子育てが終わると心に隙間ができてしまう。そんな時に『一人になりたい』『どちらかが認知症になった時に世話をしたくない、されたくない』という、現実に訪れるかもという不安が膨らみ、離婚や新しい出会いを求めることに繋がるのでは。子供はそんな親を見守りつつ、理解に努める姿勢を持つことが大切だと思います」
老いらくの恋には、家族のサポートも必要不可欠だ。いずれ我々も行く道。今は温かく見守るのが優しさだろう。
◆「恋愛」のシグナル
[行語を連発するようになった▲謄譽咾覇世疹霾鵑髻屬匹思う?」と聞いてくる昔見た恋愛映画を回顧する話が増えたぅ好泪曚料犧酳法を聞くようになったス圓先を告けずに出かける機会が増えたΕ侫.奪轡腑鷸錣鯒磴い帽圓ようになったЩ磨きを念入りにするようになった
【恋愛コンサルタント・有田まき氏】恋愛コンサルタント。男女脳の知識を生かし、YouTubeチャンネル「まきの部屋」にてシニア層の恋愛テクニックを配信中
<取材・文/週刊SPA!編集部>