千葉市動物公園(若葉区)のブチハイエナ「カロア」(3歳)が10月9日、繁殖目的で高知県立のいち動物公園(高知県香南市)に移る。
雄だとされてきたが、雌と判明したため。市動物公園は同12日に、のいち動物公園から雄の「トーフ」(10歳)を受け入れ、両園で繁殖を進める。
カロアは2020年、南アフリカから「雄」として市動物公園にやって来た。雌2頭と「お見合い」をさせたが、なかなか交尾に至らなかった。雌へのスキンシップなど「雄らしい行動」も見られず、22年にDNA検査をしたところ、雌だとわかった。ブチハイエナは雌にも雄の生殖器に似た「擬陰茎(ぎいんけい)」があり、性別の見分けが難しいのだという。
市動物公園は9月21日、「カロアを送る会」を開いた。飼育担当の山本大河さん(28)は馬肉を頬張るカロアを眺め、「人懐っこくて、写真を撮ろうとすると、いつも近寄ってきてくれた」と思い出を語った。
千葉市中央区のパートの女性(44)は「雌だと聞いて驚いた。さみしいけれど、高知で赤ちゃんが生まれたら見に行きたい」と話していた。同園は29日に再び「送る会」を開く。