8月24日にはじまった福島第一原発処理水の海洋放出をめぐり、中国政府は日本の水産物の輸入を全面停止するなどの対抗措置を行なった。それに合わせて、中国国内での反日感情も高まりを見せており、日本の飲食店や公共施設への「イタズラ電話」が頻発しているほか、24日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件が起きた。 「中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 国際原子力機関(IAEA)が公表した報告書によると、福島第一原発の処理水は「国際安全基準に合致している」とするものの、8月24日にはじまった同施設の処理水の海洋放出を受け、中国外務省は「日本政府は国内外の声を無視し、世界の海洋環境と人類の健康を損なうリスクを無視し、放出計画を頑なに進めている」と強く批判した。

福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社) その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。 「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
8月24日にはじまった福島第一原発処理水の海洋放出をめぐり、中国政府は日本の水産物の輸入を全面停止するなどの対抗措置を行なった。それに合わせて、中国国内での反日感情も高まりを見せており、日本の飲食店や公共施設への「イタズラ電話」が頻発しているほか、24日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件が起きた。
「中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 国際原子力機関(IAEA)が公表した報告書によると、福島第一原発の処理水は「国際安全基準に合致している」とするものの、8月24日にはじまった同施設の処理水の海洋放出を受け、中国外務省は「日本政府は国内外の声を無視し、世界の海洋環境と人類の健康を損なうリスクを無視し、放出計画を頑なに進めている」と強く批判した。

福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社) その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。 「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 国際原子力機関(IAEA)が公表した報告書によると、福島第一原発の処理水は「国際安全基準に合致している」とするものの、8月24日にはじまった同施設の処理水の海洋放出を受け、中国外務省は「日本政府は国内外の声を無視し、世界の海洋環境と人類の健康を損なうリスクを無視し、放出計画を頑なに進めている」と強く批判した。

福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社) その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。 「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
国際原子力機関(IAEA)が公表した報告書によると、福島第一原発の処理水は「国際安全基準に合致している」とするものの、8月24日にはじまった同施設の処理水の海洋放出を受け、中国外務省は「日本政府は国内外の声を無視し、世界の海洋環境と人類の健康を損なうリスクを無視し、放出計画を頑なに進めている」と強く批判した。

福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社) その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。 「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
国際原子力機関(IAEA)が公表した報告書によると、福島第一原発の処理水は「国際安全基準に合致している」とするものの、8月24日にはじまった同施設の処理水の海洋放出を受け、中国外務省は「日本政府は国内外の声を無視し、世界の海洋環境と人類の健康を損なうリスクを無視し、放出計画を頑なに進めている」と強く批判した。
福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社) その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。 「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社) その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。 「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社) その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。 「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社)
福島第一原発処理水タンク(写真/共同通信社)

その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。 「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
その結果、中国国内でかつてないほどの高まりを見せているのが「反日感情」だという。
「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター) そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「処理水の海洋放出がはじまった8月24日以降、福島県をはじめとした全国各地の自治体や飲食店、学校、それに個人の住宅などに中国の国番号『86』からはじまる迷惑電話が相次いでいる。なかには、『あなたはバカですか?』などと一方的に暴言を吐いたり、ののしるような言葉を使って処理水をめぐる対応に抗議するような内容もあり、同日夕方には、中国国内の日本人学校に石や卵が投げこまれる事件も起きた」(情報番組ディレクター)
そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。 なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
そんな中国での「反日感情」が激化するなか、29日に東京・新宿にある一軒の居酒屋の外観写真が、ユーザーによってX(旧Twitter)に掲載された。そこに立てかけられた黒板には「中国人へ 当店の食材は全て福島県産です」との文字が書かれており、投稿を知った中国人が該当の店を警察に申告するといった内容の動画がSNSで拡散されていった。
なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。 「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
なぜこの居酒屋は、このような内容が書かれた黒板を掲示したのか。8月31日、店主が取材に答えた。
「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。 でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」 拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「あの看板は、ちょうど福島の処理水放出のニュースがあった翌日の25日に立てかけたんだけど、ちょっとした俺のジョークだったんだよ。あそこの看板には日替わりでジョークを交えたカキコミをしていて、その日も軽い気持ちで『当店の食材は全て福島県産です』って書き込んだんだけど、そんなの嘘に決まってるじゃん。あれは、俺がよくやる時事ネタのひとつだよ。
でも、お店の休みを挟んだ月曜日に、いつもどおり看板の内容を書き換えようとしたところに、中国人の兄ちゃんがやってきて動画に晒されたってわけ。本当にただのジョークのつもりだったんだけど、あの動画がアップされてから、中国から頻繁に電話がかかってくるようになったね」
拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
拡散されたSNSの画像 「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
拡散されたSNSの画像
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「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。 「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「あくまでジョークだった」と語る店主だが、いまだに中国の「TikTok」や「Weibo(ウェイボー)」といったSNSでは「日本批判」が相次いでいる。
「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター) 「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「中国のSNSには現在、処理水の海洋放出を反対する人たちのインタビューや動画などが数多く投稿され、『悪魔日本』『畜生国家』のほか、『小日本』という蔑称を使って『あいつらは地球上に生存させるのにふさわしくない』などの過激なカキコミも目立つ。批判はどんどんエスカレートし、『富士山、早く爆発しろ。もう待ちきれないよ』という声もあり、歯止めが聞かない状況になっている」(前出・情報番組ディレクター)
「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「反日感情」を持った人たちが煽っているだけな気もします このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。 「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
このようなSNSの投稿に、戸惑いを隠せない中国人も少なくない。都内の日本語学校に通う中国人の男性(20代)もその一人だ。
「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」 日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「今回のニュースは中国でも話題になっていて、『TikTok』や『Weibo』では『処理水の危険性』に関する情報が毎日のように流れていますが、正直いうと半信半疑って感じ。日本のテレビでは『処理水は安全だ』と報じているので、日本と中国、どちらを信じればいいのかわからない。日本にいる僕の友達のなかには食品の安全性を心配している子も少なくないんですが、僕は寿司やお刺身が大好物なので、ちょうど昨日、我慢できなくて食べてしまいました。そもそも中国では、いまだに反日感情を抱いている人が少なくないので、今回のニュースは、そういった人たちが煽っているだけな気もします」
日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。 「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
日本の生鮮食品店で働く中国人男性(40代)も、中国からのイタズラ電話には迷惑しているという。
「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」 また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「あのニュースが流れてから、この1週間で20~30件ほどのイタズラ電話がきて、ここで働くみんなが迷惑しています。電話の声を聞くに若い人が多いようで、中国語で『なぜあなたたちは汚い水を海に流す?』とまくし立てられたり、『あんなことしやがってバカ野郎!』と言って電話を切る人までいて、本当に嫌な気分になります。さらにお客さんまで減ってしまったので、まさに踏んだり蹴ったりの状況です」
また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。 「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
また、日本語学校に通う中国人の女性(20代)は、「処理水に関しては気にしていない」と答えつつも、今回の騒動には迷惑しているという。
「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」 キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
「中国に住んでいる両親から電話がかかってきて『大丈夫? 魚とか食べてないよね?』と聞かれて、『もちろん』と答えたのですが、ウソです、普通に食べてます(笑)。でも、私のように親から心配されている子は多くて、今は外食を控えていたり、スーパーでは外国の産地の食材しか買わないようにしている子もいます。私の両親も10月の国慶節(大型連休)に合わせて日本に来る予定なんですけど、今回のニュースを見て迷っているそうで…」
キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
キャンセルするのはツアーでくる人、金持ちは気にしてない ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。 「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」 食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
ただし、中国本土の人たち、特に富裕層の多くは今回のニュースをほとんど気にしていないとの声も。中華フードコートの従業員の中国人女性(50代)がこう言う。
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「先日、驚いたことがありまして…。まだ日本にきて数ヶ月のお客さんが来たんですけど、『海老餃子』を注文しようとして、途中で『やっぱりこれ、海鮮入ってるからやめます』と言ってきたんです。それを見て『やっぱり一部の人は過敏になってるのかな?』と思いました。ただ、訪日旅行のキャンセルのニュースも見かけますけど、あれはツアーで日本にくる人でしょう。本土でも階層の高いお金持ちで、いろいろな海外に行ってる人はまったく気にしていませんから」
食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより) 岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより)
食の安全をアピールする岸田首相(Facebookより)

岸田総理は8月29日の自民党役員会で、中国政府に対し、輸入停止の即時撤廃を求めるとともに、「専門家同士でしっかりと議論するよう強く働きかけを続ける」との考えを示したが、しばらく事態は収まりそうにないようだ。 ※「集英社オンライン」では、さまざまな事件・トラブルについて取材をしており、情報を募集しています。下記のメールアドレスかTwitterまで情報をお寄せ下さい。 メールアドレス: [email protected] X(Twitter) @shuon_news 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
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