「昨年11月から今年1月まで10~15回くらい(乱暴を)しました」
元小学校教師の男は法廷で事件についてこう振り返った。
9月25日、13歳未満の女児に性的暴行を加えたとして強制性交の罪に問われている水沼宏嘉被告(31)への被告人質問が千葉地裁松戸支部で行われた。水沼被告は千葉県流山市内の小学校に勤めていた元教師。検察側から教師としての責務を問われると「常識に欠けていた。性欲に負けてしまいました」と答えた。
「水沼被告は、主に自宅の廊下で犯行に及んでいたそうです。寝室などを選ばなかったのは、家族を思い起こしてしまうからだとか。法廷では『一生かけて償う』と謝罪しましたが、教師という立場の人間が未成年女児へわいせつ行為を行ったのですから重い責任を負うべきでしょう」(全国紙司法担当記者)
『FRIDAYデジタル』は今年3月3日配信の記事で、水沼被告の事件について詳しく報じている。再録し、許されざる犯行の一部始終と教師のわいせつ事件が多発する背景を振り返りたい(内容は一部修正しています)ーー。
悪びれた様子もなくカメラを睨みつける男。
2月27日、千葉県警流山署にわいせつ目的誘拐と強制性交の疑いで逮捕された同県松戸市に住む水沼被告だった。’22年11月、県内に住む13歳未満の少女を誘拐し、未成年と知りながら性的暴行を加えたとされる。水沼被告は現役の小学校教師だった。
「水沼被告は流山市内の小学校に勤務していました。小学校は閑静な住宅街にあり保護者の教育熱も高い。わいせつ事件による教師の逮捕に、生徒たちは大きなショックを受けていたようです。
水沼被告が逮捕されるのは、今回が初めてではありません。今年1月にも同じ少女へのわいせつ行為で逮捕され、強制性交の罪で起訴されました。被害者の関係者が通報したことで発覚しましたが、警察が少女から聞き取りをしていたところ別件の申告があったんです。水沼被告は『おおむね間違いありません』と犯行を認めていました」(全国紙社会部記者)
事件を受け流山市教育委員会は、次のようなコメントを発表していた。
〈たび重なるご心配ご迷惑をおかけして大変申し訳なく、教育委員会としても重く受け止めている。児童のケアに全力を尽くし、当該の教師に関しては県の教育委員会と連携して厳正に対処していく〉
文部科学省によると、’21年にわいせつ行為やセクハラで懲戒や訓告などの処分を受けた公立の小中高校や特別支援学校などの教師は215人にのぼる。前年比14人増で、9年連続で200人を上回った。処分の内訳は免職118人、停職50人、減給21人、戒告2人。犯行の内容は「体に触る」が67人、「盗撮・のぞき」が47人、「性交」が26人と続いた。
「大半の教師はマジメに仕事をしています。しかし、なかには児童に対しゆがんだ性欲を抱く人間もいるんです。彼らにとって教育現場は、欲望の対象となる子どもと接する機会の多い絶好の場所になってしまう。被害を受けた児童は、トラウマになりかねません。親としても、安心して子どもを預けられないでしょう。わいせつ行為を犯した教師に対しては厳罰を徹底すべきです」(前出・記者)
保護者も含め、子どもを守るためのしっかりした監視体制が求められている。