中古車販売大手ビッグモーターの店舗前で街路樹の枯死などが見つかった問題で、埼玉県は4日、所沢店(所沢市)前の土壌から、除草剤に含まれる成分「グリホサート」が検出されたと発表した。
所沢店前では、歩道脇の約7メートル区間で植え込みの低木がなくなっており、県は県警に被害届を出すほか、除草剤の散布者が特定され次第、原状復旧と損害賠償の請求も検討する。
県によると、グリホサートは2か所で検出された。うち1か所は、市販されている除草剤の1回の散布量の少なくとも3倍の濃度が確認されたという。店側は「低木がなくなった後、雑草が生えないように除草剤をまいた」と説明したといい、県はビッグモーター本社に経緯を照会している。
一方、神奈川県によると、同社の幹部が4日に県庁を訪れ、平塚四之宮店(平塚市)、藤沢店(藤沢市)前で除草剤をまいたと認め、謝罪した。散布の理由については「きれいにしておかないと、本社から厳しく指導されると店舗側が感じていたと推察される」と説明し、枯れた街路樹の復旧や土壌調査の費用負担を申し出たという。
福岡県も4日、同社から春日店(春日市)前の街路樹への除草剤散布を謝罪する電話があったと明らかにした。2日夕、同社店舗開発本部の責任者から「街路樹を復旧したい」と申し出があったという。