フィリピンを拠点にした大規模特殊詐欺グループで、嘘の電話をかける「かけ子」として関与した疑いがもたれている男女4人が、日本へ移送中の機内で逮捕された。
寺島春奈容疑者(28)、熊井ひとみ容疑者(25)、藤田海里容疑者(24)、佐藤翔平容疑者(32)の4人は、フィリピンから移送中の飛行機が日本の領空に入った24日午後0時40分ごろ、窃盗容疑の逮捕状が執行された。
24日の動きをまとめると、まず日本時間午前8時半前、4人はマニラにあるビクタン収容所を出発し、空港に向かった。
その際、寺島容疑者と熊井容疑者はパーカーのフードを深々とかぶり顔を下に向け、こわばった表情にも見受けられたが、移送の機内に乗り込むと、捜査員の横で熟睡していたという。
4人は今年2月に強制送還された渡辺優樹容疑者(39)をリーダーとする特殊詐欺グループの「かけ子」で、2019年、高齢女性に嘘の電話をかけてキャッシュカード数枚をだまし取った疑いが持たれている。
この後、4人の身柄は捜査本部が置かれている渋谷警察署に移され、逮捕容疑について言い分を聞く手続きを受けることになっていて、その後、それぞれ別の留置先に移されたあと、警視庁が本格的な取り調べを行う方針。