静岡市の公立小学校で、教師による不適切な指導が明らかになった。
静岡市教育委員会・赤堀文宣教育長「小学校に勤務する教諭が、授業中に児童の大腿(だいたい)部を、ガムテープでいすに固定する不適切な指導がありました」
低学年を受け持つ教師が、児童の太ももに粘着テープを巻きつけ、いすに固定したという。
「イット!」は、問題が起きた学校に子どもを通わせる保護者を取材した。
静岡市教育委員会によると、4月下旬、低学年の児童1人が授業中に教室内を歩き回ったため、教師が注意。
それでも児童が席に戻らなかったため、教師は、この児童をいすに座らせ、両太ももをいすごと粘着テープで巻きつけたという。児童に、けがやあざなどはないという。
学校がこの事態を把握したのは、5月12日のことで、同級生の保護者から知らされたと説明。
それから10日以上がたった23日になって、教育委員会に報告するとともに、被害児童と保護者に謝罪したという。
自身の子どもが、縛られた児童と同じクラスだという保護者によると、問題の行為に及んだのは、普段から厳しい口調の女性教師だという。
同級生の保護者「子どもが騒がしくしていると、『うるせー』などと大きな声で怒鳴ることもあったと聞いている」、「けがをして泣いている子どもに、『うるせー』と怒鳴ることもあったらしい」
この保護者によると、クラスの中には、女性教師が怖くて、学校を休む子どももいたという。
教師による不適切な指導について、同年代の子を持つ人からは、不安の声が聞かれた。
同年代の子を持つ女性「ちょっとやり過ぎだと思います。大人が先頭切って暴力的な行動を始めてしまうと、周りの子もそれが正しいと思ってしまって、ゆくゆくは、いじめに発展したりとか、暴力的なクラスになるんじゃないかと思う」
市の教育委員会は、児童や保護者に謝罪するとともに、問題の教師については、必要な処分を検討するとしている。