一茂の嫌な予感は的中してしまった。石川・能登地方で5日、震度6強(マグニチュード6・5推定)の地震が発生した。日本海をはじめとした列島各所では予兆とされる宏観異常現象が観測され、警戒されていたさなかだった。
「日本海側では魚類の海岸漂着、珠洲市では絶え間なく群発地震が発生していた。宏観異常現象は、おおむね100日前、1日前、1時間前に自然現象が増加するとの統計的数字が出ており、心配していた矢先でした」と話すのは、宏観異常現象に注目していた防災アナリストの金子富夫氏だ。
宏観異常現象と地震の発生との因果関係は科学的に解明されていないが、各自治体や研究機関で独自に調査が進められている。
日本海の富山湾では、昨年11月に深海魚のリュウグウノツカイが生きたまま水揚げされたのをきっかけに、1月に立て続けに見つかった。福井や新潟ではホシフグが大量に漂着していた。
同月の「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日系)でこの異常現象が取り上げられた際には、海水温の上昇や暖流の流れに異変が起きていることが原因と分析された。金曜コメンテーターの長嶋一茂は地震の発生を危惧。「地震はいつも気をつけなきゃいけないけど、より気をつける年なのかな」とコメントし、ネット上では「不安をあおるな」と批判されていたが、的中してしまった形だ。
金子氏は「日本海に限らず、日本全国で異変が起きている。東京湾もクジラ、大量クラゲ、大阪でもクジラが現れた。自然現象は侮れないところで、日本は地震、火山国の認識を忘れずに南海トラフ地震や首都直下地震など、いつ大地震に見舞われても対応できるように準備が必要です」と訴えた。