両手でつえをつきながら、ゆっくりと歩道を歩く男性。
男性が駐車場の前を通り過ぎようとした、瞬間。
突然バックしてきた軽自動車が、ブレーキをかけることなく後ろから衝突しました。
突き飛ばされた男性は、激しく地面に打ち付けられ、衝撃のためか、地面にうずくまり、立ち上がることができません。
衝突した軽自動車から運転者が降りてきて、心配そうに男性に歩み寄ります。
しかし、地面に体を打ち付けた影響か、男性は車道の真ん中に座り込んだまま、起き上がることができません。
その後、犬の散歩をしていた通行人なども協力し、なんとか車道から移動することが出来ました。
事故から約10分後、救急車が到着し、男性は病院に搬送されました。消防によると、転倒した男性は重傷をおったということです。
4月23日、大分県別府市の防犯カメラに映っていた驚がくの事故映像。
事故直後の男性の様子について、目撃者は「足が痛むのか、足の所をさすっていた」と話します。
見通しも悪くないと思われる事故現場。運転者は、なぜ歩行者の男性に気がつかなかったのでしょうか?
事故を目撃した近所の旅館の従業員:(運転者は)たぶん おばあちゃんだと思う。おばあちゃんと言っても、まあ60代後半か70前半ぐらいだと思うんですよね。そこの駐車場に車があったわけじゃないから、一旦駐車場内で後ろに下がって、頭から出れば何の問題もなかったと思うんですけど。見通しが良くても、やっぱりそういう注意力がなくなるのかな。
実は、今月2日、今回の事故現場近くの駐車場で、急発進した車がフェンスをなぎ倒しブロックに衝突する事故があったばかり。原因は、高齢の運転者によるペダルの踏み間違えとみられています。
事故を目撃した近所の旅館の従業員:前回の事故の時は、人が全然いなかったから良かったけど。あんなスピードであれば、もう完全に大変なことになっていたし。そういうの見れば見るほど、私も免許を持ってるけど、怖いな。もう自分がそんな感じになったら本当返さなきゃいけないなと。じゃないと、大変なことが起こるよなと。
相次ぐ高齢者による事故。
しかし、事故の映像を見た若狭勝弁護士は、このような事故は「誰にでも起こりうる」と考えることが大切だと話します。
若狭勝弁護士:こういう事故を見る際に、我々が考えなくてはいけないのは、誰もが起こしうる過失と、危険運転のような絶対に許せないものを区別して考える必要があって。こういう一般過失というのは、私も含めてあり得る話しなんですね。それは十分に注意しなくてはいけないし、私は2台車を運転していますけど、ひとつはバックモニターがあって、もうひとつは軽自動車でバックモニターがないんです。バックモニターがないとき、本当にこういうことは起こりえるので、「注意をする」と言うことの教訓だと思います。
(めざまし8 4月26日放送)