“10年に一度レベル”と言われる花粉の飛散が、ピークを迎えています。飛散量を測定する現場からは、「非常に多いどころではない」と悲鳴が上がっています。
■来週から“脱マスク”? 街の人の対応は…
花見客:「とってもきれいです、来て良かったです」
東京・上野の“早咲きサクラ”に集まった多くの人々。来週、マスクの着用が「個人の判断」となりますが、マスクを取るか取らないか、皆さんの対応を聞いてみました。
親子:「人混みの多い所は、気になるところがあるので。着けていると思います」
親子:「たまに忘れて、コンビニとかは入っちゃう時に、結局取りに戻らなくちゃならない。そういうのが面倒くさいというか、取りたい」「お父さんなのに、面倒くさいなんて」
一方、マスクをどうしても外せないという人もいました。
70代:「1時間、最低1回は鼻をかんだり、目がかゆいんで」
■一日の花粉の飛散量 “手作業”で計測
今年は“10年に一度レベル”の大量飛散。一体どれくらいの量の花粉が飛散しているのでしょうか?
神奈川県自然環境保全センター・齋藤央嗣主任研究員:「ここからちょうど見えるスギ林です。県内の調査では、過去26年間で最高の値が出ていまして、非常に花粉が飛ぶというのが予測されています」
神奈川県厚木市にあるスギ林では、計測器が設置され、一日ごとの花粉の飛散量が調べられています。
齋藤主任研究員:「(Q.これでどうやって計測する?)雨が当たると、花粉はわれちゃう。カウントができないので、これは屋根で。この下のスライドガラスが」「(Q.このガラスが?)これに付着した花粉の量を数えています」
まずは、屋外に24時間置かれたスライドガラスを回収します。
染色液で紫に色付けされた花粉を、顕微鏡で数えていきます。この丸い物体が「スギ花粉」です。
齋藤主任研究員:「(Q.カチカチとずっとなっていますが?)1個が花粉の数ですので」
計測はなんと手作業。スギやヒノキなど花粉の種類ごとに手間をかけて数えます。目の疲れがピークに達する1時間後に出た数字は、驚きの結果となりました。
■“去年の12倍”飛散…「部屋干し」切り替え↑
齋藤主任研究員:「今、カウントが終わりまして、8905個」
1平方センチメートルで換算すると、2748個となり、去年のおよそ12倍の飛散量となりました。
齋藤主任研究員:「2800いってますので、非常に多いどころじゃないですね」
住宅設備の交換サービスを取り扱う会社では、花粉対策で「部屋干し」に切り替える人からの問い合わせが急増しています。
交換できるくん エンジニア・相内浩司さん:「普通の換気扇から乾燥機の交換が多いので。外は花粉が飛散しているので、室内は安全だと思います」
浴室の換気扇を乾燥機に変更した人は、去年に比べ2割増えたということです。