昨年から今年にかけて全国で発生している連続強盗事件。犯行グループがやり取りをする際、“コードネーム”に「ルフィ」「範馬勇次郎」「三橋」など人気漫画のキャラクターの名前を使っていたことが「週刊文春」の取材でわかった。
『ルフィ』、『ハンマユウジロウ』、『ミツハシ』。人気漫画のキャラクターをコードネームに使った犯人グループを見る
東京都と神奈川県の境にある多摩川の土手沿いに建つ地上二階、地下一階の邸宅。ガレージにはベンツやマイバッハなど外車が並ぶ。5年ほど前に転居してきたのが、かつて品川区で寿司店を切り盛りしていた元女将の大塩衣与さん(90)の一家だ。長男と妻、成人した2人の孫ら、三世代が暮らしていた。
狛江事件では大塩さんが亡くなった 時事通信社
強盗グループが狛江市の大塩邸を襲撃したのは、1月19日の日中のこと。
「家人は出払っていて、大塩さんは買い物から11時頃に帰宅。直後に襲われたようです。17時過ぎ、調布署員が帰宅した大塩さんの孫と自宅に入ると、全てのフロアが荒々しく物色されていた」(社会部記者)
身長150センチほどの大塩さんは、両手首を結束バンドで縛られたまま地下の床に横たわっていた。死因は、身体の複数部位に重度の損傷を受けた多発外傷だった。
「殴殺したのは4人組の男。3つのフロア全てに4種類の靴跡が確認されている。4人は都内と相模のナンバーの2台のレンタカーで被害者宅に乗り付けた。中にいたのは約1時間。高級腕時計などを奪い、その後はレンタカーを近くのパーキングなどに放置して逃走した」(捜査関係者)
警視庁は特別捜査本部を設置。手口の酷似した強盗致傷・窃盗事件が、関東だけではなく、山口県・広島県など、全国で多発している。同一グループが関与したとみられる強盗・窃盗事件はさらに多く、30~40件に達する。
すでに逮捕された容疑者らの供述からは、金に困って“闇バイト”に手を染めていった様子が窺える。「ただ、奴らは寄せ集め。背後には共通した“指示役”がいたとみられます」(同前) 今回の連続強盗で、指示役と実行犯が連絡を取る手段として使っていたのが、ロシア人が開発したメッセージアプリ「テレグラム」だ。テレグラムは自分の投稿を自動で削除するタイマーを設定できる「秘密のチャット」と呼ばれる機能があるなど、秘匿性が高く、以前から特殊詐欺グループが利用していた。そのテレグラムで犯人グループは、漫画のキャラクターを“コードネーム”として使用していた。事情を知る関係者Xが語る。指示役の男Aはもともと特殊詐欺をしていた「指示役の男Aが実行犯とやり取りする際、漫画のキャラを“コードネーム”として使っていた。俺が知っているのは『ルフィ』、『ハンマユウジロウ』、『ミツハシ』など」 説明しておくと、「ルフィ」は『ONE PIECE』で海賊団を率いる主人公。「範馬勇次郎」は格闘漫画『刃牙』シリーズの最強キャラであり、「三橋」は、ヤンキー漫画『今日から俺は』の主人公コンビの一角だ。 Xによると、Aはもともと特殊詐欺をしていたが、昨年から強盗をメインに行うようになっていったという。京都の事件もSNSの闇バイトで知り合った人間による犯行 転機は、京都での叩き(強盗)だった。事件は昨年5月2日、京都市内の貴金属店で起きた。店に押し入った男女2人組がロレックスなど高級腕時計41本を強奪して逃走。被害総額は約7000万円に及んだ。「Aは以前、『叩きをやったんですけど、大変でしたよ。ま、成功しましたけどね』と自慢げに言っていた」(X) 京都の事件もSNSの闇バイトで知り合った人間による犯行。事件には解明されていない背景があり、捜査は今も継続されている。警察庁関係者が明かす。Xは「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と事件を予告「実行犯のリーダー役だった男とテレグラムでやりとりしていた指示役が『ルフィ』。盗品の処分過程には同じ漫画のキャラの『サンジ』や『ゾロ』など、別の指示役も登場する」 指示役の男のことだけではなく、事件の際の“コードネーム”まで知るXとは何者か。実はこの人物、狛江の事件が起きる3日前に「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と小誌記者に予告をしていた人物だった――。 このほか、1月25日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および1月26日(木)発売の「週刊文春」では、事件を“予告”していたXの正体、“黒幕”である指示役Aの人物像、連続強盗事件の犯行グループの巧妙な手口、強盗で得た金の指示役と実行犯それぞれの取り分、実行犯が指示役に逆らえない理由、強盗から家を守る“3つの掟”などを、詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年2月2日号)
すでに逮捕された容疑者らの供述からは、金に困って“闇バイト”に手を染めていった様子が窺える。
「ただ、奴らは寄せ集め。背後には共通した“指示役”がいたとみられます」(同前)
今回の連続強盗で、指示役と実行犯が連絡を取る手段として使っていたのが、ロシア人が開発したメッセージアプリ「テレグラム」だ。テレグラムは自分の投稿を自動で削除するタイマーを設定できる「秘密のチャット」と呼ばれる機能があるなど、秘匿性が高く、以前から特殊詐欺グループが利用していた。そのテレグラムで犯人グループは、漫画のキャラクターを“コードネーム”として使用していた。事情を知る関係者Xが語る。
「指示役の男Aが実行犯とやり取りする際、漫画のキャラを“コードネーム”として使っていた。俺が知っているのは『ルフィ』、『ハンマユウジロウ』、『ミツハシ』など」
説明しておくと、「ルフィ」は『ONE PIECE』で海賊団を率いる主人公。「範馬勇次郎」は格闘漫画『刃牙』シリーズの最強キャラであり、「三橋」は、ヤンキー漫画『今日から俺は』の主人公コンビの一角だ。 Xによると、Aはもともと特殊詐欺をしていたが、昨年から強盗をメインに行うようになっていったという。京都の事件もSNSの闇バイトで知り合った人間による犯行 転機は、京都での叩き(強盗)だった。事件は昨年5月2日、京都市内の貴金属店で起きた。店に押し入った男女2人組がロレックスなど高級腕時計41本を強奪して逃走。被害総額は約7000万円に及んだ。「Aは以前、『叩きをやったんですけど、大変でしたよ。ま、成功しましたけどね』と自慢げに言っていた」(X) 京都の事件もSNSの闇バイトで知り合った人間による犯行。事件には解明されていない背景があり、捜査は今も継続されている。警察庁関係者が明かす。Xは「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と事件を予告「実行犯のリーダー役だった男とテレグラムでやりとりしていた指示役が『ルフィ』。盗品の処分過程には同じ漫画のキャラの『サンジ』や『ゾロ』など、別の指示役も登場する」 指示役の男のことだけではなく、事件の際の“コードネーム”まで知るXとは何者か。実はこの人物、狛江の事件が起きる3日前に「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と小誌記者に予告をしていた人物だった――。 このほか、1月25日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および1月26日(木)発売の「週刊文春」では、事件を“予告”していたXの正体、“黒幕”である指示役Aの人物像、連続強盗事件の犯行グループの巧妙な手口、強盗で得た金の指示役と実行犯それぞれの取り分、実行犯が指示役に逆らえない理由、強盗から家を守る“3つの掟”などを、詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年2月2日号)
説明しておくと、「ルフィ」は『ONE PIECE』で海賊団を率いる主人公。「範馬勇次郎」は格闘漫画『刃牙』シリーズの最強キャラであり、「三橋」は、ヤンキー漫画『今日から俺は』の主人公コンビの一角だ。
Xによると、Aはもともと特殊詐欺をしていたが、昨年から強盗をメインに行うようになっていったという。
転機は、京都での叩き(強盗)だった。事件は昨年5月2日、京都市内の貴金属店で起きた。店に押し入った男女2人組がロレックスなど高級腕時計41本を強奪して逃走。被害総額は約7000万円に及んだ。
「Aは以前、『叩きをやったんですけど、大変でしたよ。ま、成功しましたけどね』と自慢げに言っていた」(X) 京都の事件もSNSの闇バイトで知り合った人間による犯行。事件には解明されていない背景があり、捜査は今も継続されている。警察庁関係者が明かす。Xは「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と事件を予告「実行犯のリーダー役だった男とテレグラムでやりとりしていた指示役が『ルフィ』。盗品の処分過程には同じ漫画のキャラの『サンジ』や『ゾロ』など、別の指示役も登場する」 指示役の男のことだけではなく、事件の際の“コードネーム”まで知るXとは何者か。実はこの人物、狛江の事件が起きる3日前に「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と小誌記者に予告をしていた人物だった――。 このほか、1月25日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および1月26日(木)発売の「週刊文春」では、事件を“予告”していたXの正体、“黒幕”である指示役Aの人物像、連続強盗事件の犯行グループの巧妙な手口、強盗で得た金の指示役と実行犯それぞれの取り分、実行犯が指示役に逆らえない理由、強盗から家を守る“3つの掟”などを、詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年2月2日号)
「Aは以前、『叩きをやったんですけど、大変でしたよ。ま、成功しましたけどね』と自慢げに言っていた」(X)
京都の事件もSNSの闇バイトで知り合った人間による犯行。事件には解明されていない背景があり、捜査は今も継続されている。警察庁関係者が明かす。
Xは「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と事件を予告「実行犯のリーダー役だった男とテレグラムでやりとりしていた指示役が『ルフィ』。盗品の処分過程には同じ漫画のキャラの『サンジ』や『ゾロ』など、別の指示役も登場する」 指示役の男のことだけではなく、事件の際の“コードネーム”まで知るXとは何者か。実はこの人物、狛江の事件が起きる3日前に「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と小誌記者に予告をしていた人物だった――。 このほか、1月25日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および1月26日(木)発売の「週刊文春」では、事件を“予告”していたXの正体、“黒幕”である指示役Aの人物像、連続強盗事件の犯行グループの巧妙な手口、強盗で得た金の指示役と実行犯それぞれの取り分、実行犯が指示役に逆らえない理由、強盗から家を守る“3つの掟”などを、詳報している。(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年2月2日号)
「実行犯のリーダー役だった男とテレグラムでやりとりしていた指示役が『ルフィ』。盗品の処分過程には同じ漫画のキャラの『サンジ』や『ゾロ』など、別の指示役も登場する」
指示役の男のことだけではなく、事件の際の“コードネーム”まで知るXとは何者か。実はこの人物、狛江の事件が起きる3日前に「3、4日後に、東京で叩きが起きますよ」と小誌記者に予告をしていた人物だった――。
このほか、1月25日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および1月26日(木)発売の「週刊文春」では、事件を“予告”していたXの正体、“黒幕”である指示役Aの人物像、連続強盗事件の犯行グループの巧妙な手口、強盗で得た金の指示役と実行犯それぞれの取り分、実行犯が指示役に逆らえない理由、強盗から家を守る“3つの掟”などを、詳報している。
(「週刊文春」編集部/週刊文春 2023年2月2日号)