サンフレッチェ広島のホームとなる新スタジアムは2024年オープンを目指し建設中だ。「スタジアム・パーク」という公園と一体化をはかる構想で、様々な層の集客のために大学生の知恵も借りてオープンな議論が繰り広げられている。
五十川裕明記者:新サッカースタジアムの建設現場です。巨大なクレーンが6つそびえたっていて、着々と工事が進んでいます
にぎわいのある、開かれた“街なかスタジアム”を目指し、2024年のオープンに向けて工事が進んでいる。
およそ3万席の新スタジアムは、オープンな広場エリアをつくることで、様々な世代、層が集う場所になることが期待されている。
そこで、大学生に集客案を出してもらう企画が広島市内の大学で開かれた。
五十川裕明記者:まちなかのスタジアムが盛り上がるにはどうすればいいのか?学生たちが考えました。スクリーンには“サンフレッチェ広島集客案”と書かれています
この席には、サンフレッチェ広島の担当者が。
プロスポーツの経営戦略を学ぶ広島経済大学3年生:サンフレッチェ広島のファンの年齢は40~50代の割合が高い一方で、20代が8%と最も低く、若者が少ないことがわかる
普段、プロスポーツの経営戦略などを学ぶ学生がデータを分析し、サンフレッチェ広島を応援する人の特徴として、サポーター歴が長い人が多く、新たにサポーターになる人が、Jリーグ全体と比べても少ないと指摘。そのうえで、新スタジアムでの集客にむけて複数のアイデアを提案。
プロスポーツの経営戦略を学ぶ広島経済大学3年生:僕たちがイメージしたのは、パーク内に大型ビジョンを設置して、サンフレッチェが敵地で戦うときに、パーク内でパブリックビューイングを実施する。狙いは若者の観戦者を増やすだけでなく、サッカーに興味ない人も気軽にスタジアムに立ち寄って試合を観戦できること。
また、入場料での収益化を考え、スタジアム内のピッチ上で、これまでに経験したことのないスタイルのパブリックビューイングを開催する案も。
それは、スタジアムで新たな縁を結ぶ”合コン“の開催や、試合日にテーマを設定した全員参加型のフォトコンテストの実施など、大学生ならではの斬新なアイデアが出された。
広島経済大学3年生:かなり自信があるのでご検討のほどよろしくお願いします
サンフレッチェ広島 総合戦略室 信江雅美 室長:何ができるのか、どういったことであれば取り入れられるのかを検討したい。やはり、これからを担う世代の方々の生の意見ですから、実際にこういうことをしたら自分たちも行きたいよね、という生の声だと思う。そういうことをいかにやっていけるかは、今度我々が宿題をいただいたんだろうなと思っている
広島経済大学3年生:2024年の新スタジアムに向けて、さらにサンフレッチェ広島にも活躍してもらって、僕たちも足を運びたいと思う
マツダスタジアムの成功例が示すように、固定ファン以外の人たちも行こうと思える、街のテーマパークのようなスタジアムが望まれている。そんな誰もが立ち寄れる、集えるスタジアムを目指し、市民や学生を巻き込んだ試みが進んでいる。
(テレビ新広島)