1月19日、兵庫県福崎町で撮影されたドライブレコーダーの映像。そこには、無理な追い越しと、その結末の一部始終が捉えられていました。
片側一車線の道路を走行中、撮影者の車が対向車線のトラックとすれ違おうとした、まさにその時。
1台の軽自動車が、後ろから強引に追い越していきます。
対向車線を走っていたトラックと、あわや衝突寸前、ギリギリで回避。しかし軽自動車は、そのまま勢い余って左の路肩にはみ出していきます。
ガードレール手前で道路から飛び出し、スピードを落とすことなく走り続け、土手から落下。木に衝突して、やっと止まりました。
この突然の車の出現に、撮影者は「急に右の視界に入ってきて、もうダメだって思いました」と恐怖を語ります。
映像をよく見ると、センターラインは黄色の実線。つまり、追い越しのためのはみ出しは禁止されている場所です。
軽自動車の車体には、高齢運転者を示すマークが貼られていました。撮影者によると、乗っていた人はけがもなく無事だったようです。
なぜ無謀な追い越しをして、その上、土手に落ちたのでしょうか。交通事故鑑定人の中島博史さんは…
交通事故鑑定人 中島博史 氏:追い越そうと思ったときに、その位置が緩くでもカーブをしていると、追い越そうとする車の向こう側に対向車線が隠れてしまって、そちらの様子が見えません。通常は追い越そうと思っても、カーブの部分で外側から追い越すというのは考えません。
さらに、転落する前の軽自動車を見てみると、ブレーキランプが点灯していないことが分かります。
交通事故鑑定人 中島博史 氏:おそらく何か危険があった時に、ブレーキを踏むということが習慣になっていない人の可能性があります。ハンドルでよけようとする癖がある。
(めざまし8「#NewsTag」1月26日放送)