バブル崩壊以降、日本の経済成長率は低迷。平均年収も低下傾向にある。かつては1位を誇った「世界競争力」も大きく下落、2022年は34位となっている。この国の状況は年々厳しさを増していると言っていいだろう。 そんななかで国家の舵取りを担う総理大臣。その責任は、かつてないほど重い――。 2000年以降、総理大臣に指名されたのは、岸田文雄首相で10人めだが、この10人の歴代首相のなかで「日本をダメにした」のは誰なのか? 本誌は全国の20代から60代の男女500人に、アンケート調査をおこなった。

もっとも多く「日本をダメにした」首相に指名されたのは、鳩山由紀夫氏(2009年9月~2010年6月)で、90票。奇抜な言動から「宇宙人」と呼ばれたこともある人物だが、その指名理由は「沖縄の普天間基地問題を再燃化したし、日本の総理大臣のごたごたの流れを作ってしまった」(京都府・20代男性・学生)「民主党マニフェストを掲げたのにほとんど達成できず、特に沖縄基地問題では禍根を残すことになった」(神奈川県・50代男性・自営業)「二大政党制になる可能性を潰して自民党一頭体制を盤石にしてしまった」(愛知県・30代男性・会社員)「民主党政権になり政策が迷走し、日本を混乱させた」(埼玉県・40代男性・公務員)など、沖縄の基地問題や、民主党政権への期待を裏切られたという意見が目立った。 次いで、故・安倍晋三氏(2006年9月~2007年9月、2012年12月~2020年9月)で、89票。「アベノミクスとは一体何だったのか?日本経済の根本の成長は何もなかったのでは」(兵庫県・40代男性・会社経営)「アベノミクスの恩恵は一般庶民には何もなかった。格差を広げただけだった」(福岡県・60代男性・アルバイト)「政権が長期になり過ぎて、最後は独裁者のようになったイメージがある」(神奈川県・50代男性・自営業)「森友問題などがうやむやになったままなので」(京都府・40代女性・会社員) 1位の鳩山氏と2位の安倍氏を比較すると、年代別で大きな差が出たのが60代。鳩山氏を指名した世代のなかで、60代はもっとも少ない16%。対して安倍氏は、60代が最多で24%だった。また、鳩山氏を指名したうち、女性の割合は42%だったのに対し、安倍氏は33%と、ここでも大きな差が出た。 鳩山氏、安倍氏に続いたのは、現職の岸田文雄氏(2021年10月~)。安倍氏とはわずか2票差の87票。「物価高で国民が苦しむのに何もしてくれない」(愛知県・50代女性・パート)「事なかれ主義で具体的な政策が見えない」(静岡県・40代女性・医療系)「増税増税で庶民を苦しめている」(大阪府・30代男性・自営業) 4位は森喜朗氏(2000年4月~2001年4月)で、76票。「口を開けば問題発言。総理になって何をしたのか」(兵庫県・50代女性・無職)「失言が多すぎた。偏った価値観の表れでしょう。一国の総理として恥ずかしい」(大阪府・40代女性・アルバイト) 多くが失言、問題発言に関する意見だった。 5位は小泉純一郎氏(2001年4月~2006年9月)で、53票。「規制緩和は、業種によっては競争の激化を招き、非正規雇用が増えた」(北海道・20代男性・会社員)「郵政民営化などを推し進めたが、今でもそれが正しかったとは思えない」(静岡県・50代女性・自営業) 6位は菅直人氏(2010年6月~2011年9月)で、40票。「東日本大震災の際の対応がひどすぎます」(滋賀県・30代男性・会社員)「民主党政権のあの数年が日本を迷走させることになったと思う」(奈良県・50代男性・会社員) 以下、7位は麻生太郎氏(2008年9月~2009年9月)で32票。8位は菅義偉(2020年9月~2021年10月)氏で15票。9位は野田佳彦氏(2011年9月~2012年12月)で13票。10位は福田康夫氏(2007年9月~2008年9月)で5票、という結果だった。 たった5票というのも、むしろあまりに存在感がなさすぎなのでは、という気もするが……。
バブル崩壊以降、日本の経済成長率は低迷。平均年収も低下傾向にある。かつては1位を誇った「世界競争力」も大きく下落、2022年は34位となっている。この国の状況は年々厳しさを増していると言っていいだろう。
そんななかで国家の舵取りを担う総理大臣。その責任は、かつてないほど重い――。
2000年以降、総理大臣に指名されたのは、岸田文雄首相で10人めだが、この10人の歴代首相のなかで「日本をダメにした」のは誰なのか? 本誌は全国の20代から60代の男女500人に、アンケート調査をおこなった。
もっとも多く「日本をダメにした」首相に指名されたのは、鳩山由紀夫氏(2009年9月~2010年6月)で、90票。奇抜な言動から「宇宙人」と呼ばれたこともある人物だが、その指名理由は
「沖縄の普天間基地問題を再燃化したし、日本の総理大臣のごたごたの流れを作ってしまった」(京都府・20代男性・学生)
「民主党マニフェストを掲げたのにほとんど達成できず、特に沖縄基地問題では禍根を残すことになった」(神奈川県・50代男性・自営業)
「二大政党制になる可能性を潰して自民党一頭体制を盤石にしてしまった」(愛知県・30代男性・会社員)
「民主党政権になり政策が迷走し、日本を混乱させた」(埼玉県・40代男性・公務員)
など、沖縄の基地問題や、民主党政権への期待を裏切られたという意見が目立った。
次いで、故・安倍晋三氏(2006年9月~2007年9月、2012年12月~2020年9月)で、89票。
「アベノミクスとは一体何だったのか?日本経済の根本の成長は何もなかったのでは」(兵庫県・40代男性・会社経営)
「アベノミクスの恩恵は一般庶民には何もなかった。格差を広げただけだった」(福岡県・60代男性・アルバイト)
「政権が長期になり過ぎて、最後は独裁者のようになったイメージがある」(神奈川県・50代男性・自営業)
「森友問題などがうやむやになったままなので」(京都府・40代女性・会社員)
1位の鳩山氏と2位の安倍氏を比較すると、年代別で大きな差が出たのが60代。鳩山氏を指名した世代のなかで、60代はもっとも少ない16%。対して安倍氏は、60代が最多で24%だった。また、鳩山氏を指名したうち、女性の割合は42%だったのに対し、安倍氏は33%と、ここでも大きな差が出た。
鳩山氏、安倍氏に続いたのは、現職の岸田文雄氏(2021年10月~)。安倍氏とはわずか2票差の87票。
「物価高で国民が苦しむのに何もしてくれない」(愛知県・50代女性・パート)
「事なかれ主義で具体的な政策が見えない」(静岡県・40代女性・医療系)
「増税増税で庶民を苦しめている」(大阪府・30代男性・自営業)
4位は森喜朗氏(2000年4月~2001年4月)で、76票。
「口を開けば問題発言。総理になって何をしたのか」(兵庫県・50代女性・無職)
「失言が多すぎた。偏った価値観の表れでしょう。一国の総理として恥ずかしい」(大阪府・40代女性・アルバイト)
多くが失言、問題発言に関する意見だった。
5位は小泉純一郎氏(2001年4月~2006年9月)で、53票。
「規制緩和は、業種によっては競争の激化を招き、非正規雇用が増えた」(北海道・20代男性・会社員)
「郵政民営化などを推し進めたが、今でもそれが正しかったとは思えない」(静岡県・50代女性・自営業)
6位は菅直人氏(2010年6月~2011年9月)で、40票。
「東日本大震災の際の対応がひどすぎます」(滋賀県・30代男性・会社員)
「民主党政権のあの数年が日本を迷走させることになったと思う」(奈良県・50代男性・会社員)
以下、7位は麻生太郎氏(2008年9月~2009年9月)で32票。8位は菅義偉(2020年9月~2021年10月)氏で15票。9位は野田佳彦氏(2011年9月~2012年12月)で13票。10位は福田康夫氏(2007年9月~2008年9月)で5票、という結果だった。
たった5票というのも、むしろあまりに存在感がなさすぎなのでは、という気もするが……。