コロナ禍によって家で過ごす時間が多くなり、副業を始めた専業主婦は多いだろう。しかし、そのなかには怪しい副業を始めて、家庭が崩壊してしまうケースがある。今回取材した佐々木かれんさん(仮名・27)もその一人だった。かれんさんはほんの軽い気持ちで夫に隠れて風俗で働き始めたが、その結末はあまりに悲惨なものだった――。
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かれんさんと夫は美術大学在学中から交際していて、卒業とともに結婚した。夫はデザイン事務所で働いており、年収500万円ほど。結婚3年目で東京都武蔵野市のマンションを35年ローンで購入し、幸せな生活を送っていた。しかし、そんなかれんさんにも悩みがあった。
「地方で暮らす夫の両親から『いつになったら孫の顔が見れるんだ』としつこく聞かれることです。心配になって、夫婦で不妊検査を受けに行きましたが異常は見つかりませんでした。
ただ、仕事柄、不規則で仕事の帰りが遅いためか、夫は医師から『精子の数と活動量が普通の人より低い』と言われていました。でも、その事情を義母に説明しても、『息子が悪いはずがない』と、納得してもらえなかったんです」
義母の圧力はなぜかかれんさんに向けられ、日に日に強くなっていった。夫に相談しても「子どもは授かりものだから」と取りあってくれず、義母の圧力からの防波堤になってくれることもなかった。コロナ禍が始まり、家計を支えるためにカフェでアルバイトをしていたかれんさんも出勤数が削られるようになった。そんな中、義母によるモラハラが始まった。Photo by iStock「毎日、私のスマホに電話を掛けてくるんです。最初は世間話をしているんですが、次第に私の悪口を言うようになるんです。『あなたは母子家庭で育ったから子どもなんて欲しくないんでしょ』『あなたと結婚した息子がかわいそう』などと1時間くらいずっと言ってきました。そんな生活がコロナ禍になってから、1年以上続きました」 子どもができれば変わる――。そう思っていたかれんさんだったが、夫はさらに生活習慣が乱れ、仕事で会社に泊まる日が多くなっていった。土日もほとんど家から出ず、寝ていることが多くなった。大ゲンカが起きたのはそんな時だった。「夫に妊活しよう、と声を掛けたんですが、彼はまたいつもの通り『ゆっくりでいいよ』と取り合ってくれなかった。私も我慢しきれなくなって、これまで義母から受けたモラハラの数々を一気にぶちまけました。そうしたら、夫は『お母さんへの文句ばかり言ってないで少しは家計を支えたらどうなの?』と言ってきたんです。心の中で何かがプツンと切れました」Photo by iStock仕事でもいいから気を紛らわせる何が欲しい。モラハラから逃れるためにかれんさんが頼ったのは美大時代に働いていた職場のオーナーだった。実はかれんさんは大学1~2年生のときにキャバクラで働いていたのだ。 「美大は入学金も授業料も高いので、地方出身で母子家庭で育った私にはとても払えなかったんです。奨学金をもらっていたけど、それでも生活は苦しかったのでキャバクラで働くことにしました。オーナーも優しくて、気心が知れていました。夫が仕事で遅い日なら出勤できると思って、連絡してみたらすぐに面接をしれてくれることになりました」始めたのは夜の副業しかし、面接当日、事の経緯をオーナーに説明すると帰ってきたのは意外な言葉だった。オーナーはかれんさんに「出張型風俗をやってみないか」と持ちかけたのだ。「オーナーは『ウチもコロナで売り上げが厳しいから雇えない。風俗ならすぐに紹介してあげる。君ならすぐにナンバーワンになれるよ』と言いました。当時、私は自暴自棄になっていたし、承認欲求を満たしたかった。何も考えずに『やります』と返事をしていました」 かれんさんがデビューしたのは面接から1週間後のこと。歌舞伎町に事務所がある店舗だった。客層はホスト関係から学生までと幅広かった。オーナーの言う通り、初日から予約完売となった。「私がいた店はキャストの大半が30歳ほど。だから、27歳若妻というキャッチコピーは引きが強かった。出勤できる日と時間も最低限にしていたので、レアキャラ扱いされて、あっと言う間に人気嬢になれました。日中5時間ほどの出勤を週2回ほどで月30万円以上は稼げました。夫には週4回のスーパーの裏方の仕事を始めたと言って、毎月10万円を家計に入れていました。義母の電話も仕事を理由にすぐに切ることもできたし、無視することだってできて当時はせいせいしましたね」Photo by iStock心もお金も余裕ができ、日帰り旅行や高いランチを楽しんでいたかれんさん。夫に仕事のことはバレるはずがないと思っていたという。しかし、ある休日の朝に夫から衝撃の一言をぶつけられる。「夫が性感染症にかかり、『他の男と浮気をしているだろ』と詰め寄ってきたんです。パニックになって咄嗟に否定すると夫は『僕は君としかしていない』と言って、病院に連れて行かれました」Photo by iStock そして1週間後に届いた検査結果は夫と同じ性感染症の陽性反応。きっと客からもらってしまったのだろう。言い逃れできるはずもなかった。不倫をしていたと嘘をつくか、風俗で働いていたと正直に打ち明けるべきか。どちらの選択も地獄だ。後編記事(夫と義母が絶句……”夜の副業”がバレた27歳専業主婦がくだした決断)ではかれんさんが取った選択と衝撃の結末を紹介する。
義母の圧力はなぜかかれんさんに向けられ、日に日に強くなっていった。夫に相談しても「子どもは授かりものだから」と取りあってくれず、義母の圧力からの防波堤になってくれることもなかった。
コロナ禍が始まり、家計を支えるためにカフェでアルバイトをしていたかれんさんも出勤数が削られるようになった。そんな中、義母によるモラハラが始まった。
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「毎日、私のスマホに電話を掛けてくるんです。最初は世間話をしているんですが、次第に私の悪口を言うようになるんです。『あなたは母子家庭で育ったから子どもなんて欲しくないんでしょ』『あなたと結婚した息子がかわいそう』などと1時間くらいずっと言ってきました。そんな生活がコロナ禍になってから、1年以上続きました」
子どもができれば変わる――。そう思っていたかれんさんだったが、夫はさらに生活習慣が乱れ、仕事で会社に泊まる日が多くなっていった。土日もほとんど家から出ず、寝ていることが多くなった。大ゲンカが起きたのはそんな時だった。「夫に妊活しよう、と声を掛けたんですが、彼はまたいつもの通り『ゆっくりでいいよ』と取り合ってくれなかった。私も我慢しきれなくなって、これまで義母から受けたモラハラの数々を一気にぶちまけました。そうしたら、夫は『お母さんへの文句ばかり言ってないで少しは家計を支えたらどうなの?』と言ってきたんです。心の中で何かがプツンと切れました」Photo by iStock仕事でもいいから気を紛らわせる何が欲しい。モラハラから逃れるためにかれんさんが頼ったのは美大時代に働いていた職場のオーナーだった。実はかれんさんは大学1~2年生のときにキャバクラで働いていたのだ。 「美大は入学金も授業料も高いので、地方出身で母子家庭で育った私にはとても払えなかったんです。奨学金をもらっていたけど、それでも生活は苦しかったのでキャバクラで働くことにしました。オーナーも優しくて、気心が知れていました。夫が仕事で遅い日なら出勤できると思って、連絡してみたらすぐに面接をしれてくれることになりました」始めたのは夜の副業しかし、面接当日、事の経緯をオーナーに説明すると帰ってきたのは意外な言葉だった。オーナーはかれんさんに「出張型風俗をやってみないか」と持ちかけたのだ。「オーナーは『ウチもコロナで売り上げが厳しいから雇えない。風俗ならすぐに紹介してあげる。君ならすぐにナンバーワンになれるよ』と言いました。当時、私は自暴自棄になっていたし、承認欲求を満たしたかった。何も考えずに『やります』と返事をしていました」 かれんさんがデビューしたのは面接から1週間後のこと。歌舞伎町に事務所がある店舗だった。客層はホスト関係から学生までと幅広かった。オーナーの言う通り、初日から予約完売となった。「私がいた店はキャストの大半が30歳ほど。だから、27歳若妻というキャッチコピーは引きが強かった。出勤できる日と時間も最低限にしていたので、レアキャラ扱いされて、あっと言う間に人気嬢になれました。日中5時間ほどの出勤を週2回ほどで月30万円以上は稼げました。夫には週4回のスーパーの裏方の仕事を始めたと言って、毎月10万円を家計に入れていました。義母の電話も仕事を理由にすぐに切ることもできたし、無視することだってできて当時はせいせいしましたね」Photo by iStock心もお金も余裕ができ、日帰り旅行や高いランチを楽しんでいたかれんさん。夫に仕事のことはバレるはずがないと思っていたという。しかし、ある休日の朝に夫から衝撃の一言をぶつけられる。「夫が性感染症にかかり、『他の男と浮気をしているだろ』と詰め寄ってきたんです。パニックになって咄嗟に否定すると夫は『僕は君としかしていない』と言って、病院に連れて行かれました」Photo by iStock そして1週間後に届いた検査結果は夫と同じ性感染症の陽性反応。きっと客からもらってしまったのだろう。言い逃れできるはずもなかった。不倫をしていたと嘘をつくか、風俗で働いていたと正直に打ち明けるべきか。どちらの選択も地獄だ。後編記事(夫と義母が絶句……”夜の副業”がバレた27歳専業主婦がくだした決断)ではかれんさんが取った選択と衝撃の結末を紹介する。
子どもができれば変わる――。そう思っていたかれんさんだったが、夫はさらに生活習慣が乱れ、仕事で会社に泊まる日が多くなっていった。土日もほとんど家から出ず、寝ていることが多くなった。大ゲンカが起きたのはそんな時だった。
「夫に妊活しよう、と声を掛けたんですが、彼はまたいつもの通り『ゆっくりでいいよ』と取り合ってくれなかった。私も我慢しきれなくなって、これまで義母から受けたモラハラの数々を一気にぶちまけました。
そうしたら、夫は『お母さんへの文句ばかり言ってないで少しは家計を支えたらどうなの?』と言ってきたんです。心の中で何かがプツンと切れました」
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仕事でもいいから気を紛らわせる何が欲しい。モラハラから逃れるためにかれんさんが頼ったのは美大時代に働いていた職場のオーナーだった。実はかれんさんは大学1~2年生のときにキャバクラで働いていたのだ。
「美大は入学金も授業料も高いので、地方出身で母子家庭で育った私にはとても払えなかったんです。奨学金をもらっていたけど、それでも生活は苦しかったのでキャバクラで働くことにしました。オーナーも優しくて、気心が知れていました。夫が仕事で遅い日なら出勤できると思って、連絡してみたらすぐに面接をしれてくれることになりました」始めたのは夜の副業しかし、面接当日、事の経緯をオーナーに説明すると帰ってきたのは意外な言葉だった。オーナーはかれんさんに「出張型風俗をやってみないか」と持ちかけたのだ。「オーナーは『ウチもコロナで売り上げが厳しいから雇えない。風俗ならすぐに紹介してあげる。君ならすぐにナンバーワンになれるよ』と言いました。当時、私は自暴自棄になっていたし、承認欲求を満たしたかった。何も考えずに『やります』と返事をしていました」 かれんさんがデビューしたのは面接から1週間後のこと。歌舞伎町に事務所がある店舗だった。客層はホスト関係から学生までと幅広かった。オーナーの言う通り、初日から予約完売となった。「私がいた店はキャストの大半が30歳ほど。だから、27歳若妻というキャッチコピーは引きが強かった。出勤できる日と時間も最低限にしていたので、レアキャラ扱いされて、あっと言う間に人気嬢になれました。日中5時間ほどの出勤を週2回ほどで月30万円以上は稼げました。夫には週4回のスーパーの裏方の仕事を始めたと言って、毎月10万円を家計に入れていました。義母の電話も仕事を理由にすぐに切ることもできたし、無視することだってできて当時はせいせいしましたね」Photo by iStock心もお金も余裕ができ、日帰り旅行や高いランチを楽しんでいたかれんさん。夫に仕事のことはバレるはずがないと思っていたという。しかし、ある休日の朝に夫から衝撃の一言をぶつけられる。「夫が性感染症にかかり、『他の男と浮気をしているだろ』と詰め寄ってきたんです。パニックになって咄嗟に否定すると夫は『僕は君としかしていない』と言って、病院に連れて行かれました」Photo by iStock そして1週間後に届いた検査結果は夫と同じ性感染症の陽性反応。きっと客からもらってしまったのだろう。言い逃れできるはずもなかった。不倫をしていたと嘘をつくか、風俗で働いていたと正直に打ち明けるべきか。どちらの選択も地獄だ。後編記事(夫と義母が絶句……”夜の副業”がバレた27歳専業主婦がくだした決断)ではかれんさんが取った選択と衝撃の結末を紹介する。
「美大は入学金も授業料も高いので、地方出身で母子家庭で育った私にはとても払えなかったんです。奨学金をもらっていたけど、それでも生活は苦しかったのでキャバクラで働くことにしました。
オーナーも優しくて、気心が知れていました。夫が仕事で遅い日なら出勤できると思って、連絡してみたらすぐに面接をしれてくれることになりました」
しかし、面接当日、事の経緯をオーナーに説明すると帰ってきたのは意外な言葉だった。オーナーはかれんさんに「出張型風俗をやってみないか」と持ちかけたのだ。
「オーナーは『ウチもコロナで売り上げが厳しいから雇えない。風俗ならすぐに紹介してあげる。君ならすぐにナンバーワンになれるよ』と言いました。当時、私は自暴自棄になっていたし、承認欲求を満たしたかった。何も考えずに『やります』と返事をしていました」
かれんさんがデビューしたのは面接から1週間後のこと。歌舞伎町に事務所がある店舗だった。客層はホスト関係から学生までと幅広かった。オーナーの言う通り、初日から予約完売となった。「私がいた店はキャストの大半が30歳ほど。だから、27歳若妻というキャッチコピーは引きが強かった。出勤できる日と時間も最低限にしていたので、レアキャラ扱いされて、あっと言う間に人気嬢になれました。日中5時間ほどの出勤を週2回ほどで月30万円以上は稼げました。夫には週4回のスーパーの裏方の仕事を始めたと言って、毎月10万円を家計に入れていました。義母の電話も仕事を理由にすぐに切ることもできたし、無視することだってできて当時はせいせいしましたね」Photo by iStock心もお金も余裕ができ、日帰り旅行や高いランチを楽しんでいたかれんさん。夫に仕事のことはバレるはずがないと思っていたという。しかし、ある休日の朝に夫から衝撃の一言をぶつけられる。「夫が性感染症にかかり、『他の男と浮気をしているだろ』と詰め寄ってきたんです。パニックになって咄嗟に否定すると夫は『僕は君としかしていない』と言って、病院に連れて行かれました」Photo by iStock そして1週間後に届いた検査結果は夫と同じ性感染症の陽性反応。きっと客からもらってしまったのだろう。言い逃れできるはずもなかった。不倫をしていたと嘘をつくか、風俗で働いていたと正直に打ち明けるべきか。どちらの選択も地獄だ。後編記事(夫と義母が絶句……”夜の副業”がバレた27歳専業主婦がくだした決断)ではかれんさんが取った選択と衝撃の結末を紹介する。
かれんさんがデビューしたのは面接から1週間後のこと。歌舞伎町に事務所がある店舗だった。客層はホスト関係から学生までと幅広かった。オーナーの言う通り、初日から予約完売となった。
「私がいた店はキャストの大半が30歳ほど。だから、27歳若妻というキャッチコピーは引きが強かった。出勤できる日と時間も最低限にしていたので、レアキャラ扱いされて、あっと言う間に人気嬢になれました。日中5時間ほどの出勤を週2回ほどで月30万円以上は稼げました。
夫には週4回のスーパーの裏方の仕事を始めたと言って、毎月10万円を家計に入れていました。義母の電話も仕事を理由にすぐに切ることもできたし、無視することだってできて当時はせいせいしましたね」
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心もお金も余裕ができ、日帰り旅行や高いランチを楽しんでいたかれんさん。夫に仕事のことはバレるはずがないと思っていたという。しかし、ある休日の朝に夫から衝撃の一言をぶつけられる。
「夫が性感染症にかかり、『他の男と浮気をしているだろ』と詰め寄ってきたんです。パニックになって咄嗟に否定すると夫は『僕は君としかしていない』と言って、病院に連れて行かれました」
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そして1週間後に届いた検査結果は夫と同じ性感染症の陽性反応。きっと客からもらってしまったのだろう。言い逃れできるはずもなかった。不倫をしていたと嘘をつくか、風俗で働いていたと正直に打ち明けるべきか。どちらの選択も地獄だ。後編記事(夫と義母が絶句……”夜の副業”がバレた27歳専業主婦がくだした決断)ではかれんさんが取った選択と衝撃の結末を紹介する。
そして1週間後に届いた検査結果は夫と同じ性感染症の陽性反応。きっと客からもらってしまったのだろう。言い逃れできるはずもなかった。不倫をしていたと嘘をつくか、風俗で働いていたと正直に打ち明けるべきか。どちらの選択も地獄だ。
後編記事(夫と義母が絶句……”夜の副業”がバレた27歳専業主婦がくだした決断)ではかれんさんが取った選択と衝撃の結末を紹介する。