京都府亀岡市で11日に開かれた「保津川市民花火大会」の終了後、JR亀岡駅に観客が殺到し、周辺が一時混乱する事態に陥ったことがわかった。
市などでつくる実行委は、観客への情報伝達が不十分だったとして当日の警備態勢を検証する。
市などによると、大会は午後7時30分から約40分間、打ち上げられ、例年、約10万人程度の人出があるという。実行委では、警備員や市職員ら計約380人を周辺に配置し、JR西日本も7本の臨時列車や一部車両の増結、駅係員を増員するなどして対応していた。
しかし、同7時57分頃、JR亀岡―並河駅間に人が立ち入る事案が発生し、JR西は約20分間、運行を見合わせて安全確認を行ったことから後続列車などに最大40分の遅れが出た。
実行委は観客を駅北側の広場に誘導して待つように呼びかけ、JR西も改札制限を行ったが、駅周辺は大混雑となり、一部で怒号や悲鳴が上がったという。
市は列車の遅れを想定しておらず、観客への情報伝達も不十分だったと分析。再発防止に向けて実行委の各団体で協議し、9月中にも全体会議で検証する。
桂川孝裕市長は「混乱を招き申し訳ない。検証を通じて改善点を洗い出していきたい」と話している。