長野県内を走行中の列車の車窓から見えてきたのは、カメラを構えた大勢の鉄道ファンです。
傘やカッパで雨対策を取りながら、カメラのファインダーをのぞき込んでいます。その数は、100人を超えています。
■お目当ては「カシオペア」 トラブルなし
この場所は「稲荷山ストレート」と呼ばれる、鉄道ファンの間では有名な撮影スポット。いわゆる「撮り鉄の聖地」です。
お目当ては、6年前に定期運行を終了した「寝台特急 カシオペア」。この週末、臨時列車として上野-長野駅間を走りました。
目撃者:「『カシオペア』という列車に、愛情を注いで撮っているのかなという感じはしました。(カシオペアは)多くの人たちにとっての夢というか、大きな一つの憧れだったんだと思う」
目撃者によりますと、目立ったトラブルはなかったということです。
■「ドクターイエロー」大興奮…危険撮影も
一方、京都駅では、突如現れた黄色い車体の新幹線「ドクターイエロー」に、現場は居合わせた人々が大興奮。一時、騒然となりました。
アナウンス:「恐れ入りますが、一号車付近のお客様離れて下さい。列車発車できません。柵から離れて下さい。一号車付近のお客様離れて下さい。離れて下さい。柵から離れて下さい」
ドクターイエローは、新幹線の線路や架橋の状態をチェックする点検車両で、走行本数が限られるため、マニアの間では、目撃すると“幸せになれる”とも言われています。
なかなかお目に掛かれないドクターイエローを写真に収めようと、家族連れがホームに殺到。中には、列車の近くまで近付いたり、柵からカメラを出したりする人もいて、危険な場面もあったといいます。
撮影者:「(ドクターイエローは)珍しいというのもあって、頑張ってツーショットを撮ろうとして、柵に近付いていたという感じだった。撮り鉄と違って、ルールがあんまり分かっていなくて。保護者によっては、(柵に近付く子どもに)全然注意しないところもあったので。危険だなというのは感じました」