「パレットについた絵の具を\って水に流す∋罎膿,取って燃えるゴミ どっちがエコなの?ってことを調べてたら水道局の人が細かく教えてくれまして。『圧ッッッッ倒的に⊃,取って捨てる、にして欲しいです。地球のために。』だそうです。」と投稿したのは、えぴれふさん(@onesixth_epilef)。
【写真】話題となった中学校、美術教師の実際の投稿コピーライターの糸井重里さんもリツイートしたというこのツイート。リプ欄には、「筆洗の水で洗ってたー」「紙パレット使ってます。『一見もったいないけど、水道に流すよりエコなのよ』と子どもに話したら、『なるほど~』と言っていました。ただ、紙パレットは平らなので机とか手とか作品とか汚しがちです(笑)」「ほんの一昔前までは、小学校では水道で洗うのが当たり前で、拭き取ったり筆洗で洗ったりしたら先輩に怒られました」「1年生の絵の具使う時に話してます。小さく切った新聞紙(私が用意)で拭いてから洗いなさい、って。前任校の水道がすぐ詰まるから……だったんですけど」などのコメントが寄せられ、「いいね」は8.9万件にもなりました。

投稿者に話を聞いたーーなぜ絵の具を洗い流すことに疑問を持たれたのでしょうか。「中学校で美術教師をしていて、これまで数年間ずっと片付けの時間に生徒にパレットを洗い流させていました。その様子を見て、カラフルな水が水道に流れていくけど、『これ、環境的に大丈夫…?』と思ったことがきっかけです」ーー水が汚れるから一度拭いてから洗った方がいいのでしょうか。「下水処理の流れは簡単に分類すると、…静蔵微生物に分解させて沈殿→1素処理という流れになるらしく、絵の具や粘土など、美術室から流れるものはほとんど,如⊂なくとも△泙任膨静造靴董岷泥」となるそうです。この汚泥の処理方法は自治体ごとに違いますが、焼却処分がほとんどを占めるようです」ーー絵の具の混ざった水は液体ですが、汚泥になり、焼却処分されるのですね。「水道局の電話口に出た人は、『どのみち燃やすなら、水道を通さずに燃やしてくれた方がありがたい。もともとゴミに出す予定のものなので、拭き取ってくれたら圧倒的に地球のためになると思う』とおっしゃっていました」ーーリプライには、違うご意見もあったようですが。「このツイートに、焼却場で働いていたとおっしゃる方からもリプをいただきましたが、『下水から出た汚泥の焼却には、水分を飛ばさなければならないため燃料が要る」という視点もあるようです。それらを踏まえて総合的に判断するとどうなのか…結論は難しいところだと思いますが、私は『廃棄予定の紙や布で拭くのが合理的かな』と考えました」水で洗い流すよりも拭き取る方が早いーー紙で拭いた方が後始末が早くできるのですか。「使っている絵の具がよほど特殊でなければ、水で洗い流すよりも拭き取る方が早いです。パレットなんて口に触れるわけでもありませんから、周囲を汚さない程度に汚れを落としさえすれば十分。ピカピカに白くなるまで洗うのは合理的でないと思います。授業で試しに『拭きとってから洗いましょう』と生徒に指導したところ、私の授業では水道の混雑が半減し、全体で3分ほど早く片付くようになりました」ーー紙パレットを使っているという人もいるようですね。「紙パレットは使い捨てで、めくって使えるものが多いと思います。『わざわざ絵の具のために紙製品をつくってゴミを増やす』というのは私としては歓迎できないので、もともと捨てることになりそうな雑紙や廃布で木やプラのパレットを拭きとって使う方がいいのではないかと思っています。ただ、これはあくまで『学校』目線で、個人の使用をどうこう言うつもりはありません」ーー学習指導要領では、特に定められた方法はないのですか。「中学校美術の記載に限って言えば、用具について言及しているのは『事故防止のため,特に,刃物類,塗料,器具などの使い方の指導と保管,活動場所における安全指導などを徹底するものとする』という部分のみではないかと思います」ーーパレットに残った絵の具の処理には言及していないのですか。「廃液の処理まで取り扱うには年間35時間では足りないので、『美術の教科書で扱え!』、『「指導要領にも盛り込むべき!』とするのはいささか無理があると私は思います。でも、美術科担当教員が生徒の実態に応じて指導するのは可能でしょう」ーー紙のゴミが増えるという見方もあるようですが。「正直私も専門家ではありませんし、焼却場に聞いたら違う意見が出てきそうだとコメントしている方もいて、『確かにそうだなあ…』と唸っていたところです。学校では、さまざまな視点からの考え方を提示することが教師の責務だと考えています」ーー生徒が、自発的に考えるきっかけにはなりますね。「生徒が『先生はこう言っていたけど…』と疑問を持ち、そこから『もっといい手立てはないか』と考えてくれるのなら、それは何よりの教育的価値だと思います。美術科教員の専門性ごときでは『本当に正しい処理方法』の模範解答は提示できないので、彼らが私を超えてより良い結論に辿り着いてくれたなら、これほど嬉しいことはありません」(まいどなニュース特約・渡辺 陽)
コピーライターの糸井重里さんもリツイートしたというこのツイート。リプ欄には、「筆洗の水で洗ってたー」「紙パレット使ってます。『一見もったいないけど、水道に流すよりエコなのよ』と子どもに話したら、『なるほど~』と言っていました。ただ、紙パレットは平らなので机とか手とか作品とか汚しがちです(笑)」「ほんの一昔前までは、小学校では水道で洗うのが当たり前で、拭き取ったり筆洗で洗ったりしたら先輩に怒られました」「1年生の絵の具使う時に話してます。小さく切った新聞紙(私が用意)で拭いてから洗いなさい、って。前任校の水道がすぐ詰まるから……だったんですけど」などのコメントが寄せられ、「いいね」は8.9万件にもなりました。
投稿者に話を聞いたーーなぜ絵の具を洗い流すことに疑問を持たれたのでしょうか。
「中学校で美術教師をしていて、これまで数年間ずっと片付けの時間に生徒にパレットを洗い流させていました。その様子を見て、カラフルな水が水道に流れていくけど、『これ、環境的に大丈夫…?』と思ったことがきっかけです」
ーー水が汚れるから一度拭いてから洗った方がいいのでしょうか。
「下水処理の流れは簡単に分類すると、…静蔵微生物に分解させて沈殿→1素処理という流れになるらしく、絵の具や粘土など、美術室から流れるものはほとんど,如⊂なくとも△泙任膨静造靴董岷泥」となるそうです。この汚泥の処理方法は自治体ごとに違いますが、焼却処分がほとんどを占めるようです」
ーー絵の具の混ざった水は液体ですが、汚泥になり、焼却処分されるのですね。
「水道局の電話口に出た人は、『どのみち燃やすなら、水道を通さずに燃やしてくれた方がありがたい。もともとゴミに出す予定のものなので、拭き取ってくれたら圧倒的に地球のためになると思う』とおっしゃっていました」
ーーリプライには、違うご意見もあったようですが。
「このツイートに、焼却場で働いていたとおっしゃる方からもリプをいただきましたが、『下水から出た汚泥の焼却には、水分を飛ばさなければならないため燃料が要る」という視点もあるようです。それらを踏まえて総合的に判断するとどうなのか…結論は難しいところだと思いますが、私は『廃棄予定の紙や布で拭くのが合理的かな』と考えました」
ーー紙で拭いた方が後始末が早くできるのですか。
「使っている絵の具がよほど特殊でなければ、水で洗い流すよりも拭き取る方が早いです。パレットなんて口に触れるわけでもありませんから、周囲を汚さない程度に汚れを落としさえすれば十分。ピカピカに白くなるまで洗うのは合理的でないと思います。授業で試しに『拭きとってから洗いましょう』と生徒に指導したところ、私の授業では水道の混雑が半減し、全体で3分ほど早く片付くようになりました」
ーー紙パレットを使っているという人もいるようですね。
「紙パレットは使い捨てで、めくって使えるものが多いと思います。『わざわざ絵の具のために紙製品をつくってゴミを増やす』というのは私としては歓迎できないので、もともと捨てることになりそうな雑紙や廃布で木やプラのパレットを拭きとって使う方がいいのではないかと思っています。ただ、これはあくまで『学校』目線で、個人の使用をどうこう言うつもりはありません」
ーー学習指導要領では、特に定められた方法はないのですか。
「中学校美術の記載に限って言えば、用具について言及しているのは『事故防止のため,特に,刃物類,塗料,器具などの使い方の指導と保管,活動場所における安全指導などを徹底するものとする』という部分のみではないかと思います」
ーーパレットに残った絵の具の処理には言及していないのですか。
「廃液の処理まで取り扱うには年間35時間では足りないので、『美術の教科書で扱え!』、『「指導要領にも盛り込むべき!』とするのはいささか無理があると私は思います。でも、美術科担当教員が生徒の実態に応じて指導するのは可能でしょう」
ーー紙のゴミが増えるという見方もあるようですが。
「正直私も専門家ではありませんし、焼却場に聞いたら違う意見が出てきそうだとコメントしている方もいて、『確かにそうだなあ…』と唸っていたところです。学校では、さまざまな視点からの考え方を提示することが教師の責務だと考えています」
ーー生徒が、自発的に考えるきっかけにはなりますね。
「生徒が『先生はこう言っていたけど…』と疑問を持ち、そこから『もっといい手立てはないか』と考えてくれるのなら、それは何よりの教育的価値だと思います。美術科教員の専門性ごときでは『本当に正しい処理方法』の模範解答は提示できないので、彼らが私を超えてより良い結論に辿り着いてくれたなら、これほど嬉しいことはありません」
(まいどなニュース特約・渡辺 陽)