一陣の涼風が、少し茶色がかった長い髪をゆらした。現地時間の8月15日、ニューヨーク市内で買い物をしていたのは小室眞子さん。ブルーのシャツにサンダルという涼しげな服装。サンダルのストラップとバッグの柄のオレンジが鮮やかだった。
外出時の眞子さんの写真を見た皇室ジャーナリストはこんな感想をもらした。
「サンダル履きで買い物をしていることからも、眞子さんが現地の生活にかなり慣れたという印象を受けました。それ自体は喜ばしいことですが、一点残念なことがあるとすれば、お慎みの日の外出の服装としては、リラックスしすぎということでしょうか」
8月15日は皇室にとって特別な日。’81年8月、当時は皇太子でいらした上皇陛下が会見でこう述べられている。
「日本では、どうしても記憶しなければならないことが4つはあると思います。終戦記念日、広島の原爆の日、長崎の原爆の日、そして6月23日の沖縄の戦いの終結の日です」
前出の皇室ジャーナリストが続ける。
「眞子さんはすでに皇室から出ていますし、日本とアメリカでは時差もありますから、そこまで厳密にする必要もないのかもしれません。しかし眞子さんが終戦記念日をどこまで意識していたのか……。
NYでの自由な生活に慣れていくなかで、“元内親王”としての意識もどんどん薄れてしまっているのだとすれば寂しいことです。
眞子さんには“自分はもう一般人だから”という気持ちもあるのでしょうが、現地のメディアからも“日本のプリンセス”として注目されていますし、在ニューヨーク日本国総領事館が、小室夫妻の生活をサポートしていることも報じられていますからね」
NY総領事館は小室夫妻が渡米する前から、受入れ態勢を整えるために活動していたという。
■領事館が医療から美容まで緻密なサポートを
NY在住の日本人ジャーナリストはこう明かす。
「総領事館によるサポートは、そのネットワークを最大限活用したもので、非常に緻密です。スーパーやレストランにしても、まずマンハッタンに住んでいる日本人たちの意見を集めたうえで、担当者が実際に一軒一軒足を運び、安心して通える店かどうかを確認してから、リストにして小室夫妻に提供しています。
眞子さんが現地の名門大学の付属病院に通院していたという報道もありましたが、その病院と領事館は長年緊密なつながりを持っています。要人に緊急事態が生じたときに備えて、領事館はその病院の医療スタッフとも常時連携できる体制を敷いているのです。小室夫妻の体調に異変があった際も、その付属病院の医療スタッフが急行する手はずになっています。
さらに最近、私が入手したのは美容に関する情報です」
眞子さんの髪をカットしているのは、NY在住50年という日本人女性美容師のAさんだという。
「小室夫妻の要望もあり、領事館は夫妻の生活に関する情報が流布されないように尽力しています。そうしたなかで“難題”だったのは美容院でした。
滞在時間も比較的長いですし、一見で訪れてもすぐに情報が広がってしまうでしょう。そこで領事館は、領事館関係者たちも長年担当していたAさんに白羽の矢を立て、夫妻の自宅での出張カットを依頼したのです。
眞子さんも日本語で細かいニュアンスを伝えることができるAさんのカットを気に入っているそうです。Aさんは陶芸鑑賞が趣味だそうですから、日本工芸会総裁を務めていた眞子さんとも共通の話題があります」
現地の美容業界関係者によれば、
「AさんはNY市内や近郊でいくつも店舗を経営しており、NY生活が長いことから、歴代総領事とも面識があるのです。
料金はカット・ヘアカラー・シャンプー&ブローで220ドルほど。出張料ナシだとしても日本円で3万円ほどになりますね」
病院から美容院まで……日本政府の意向を受けた総領事館による至れり尽くせりの斡旋サポートについて、静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、次のように語った。
「皇族としての待遇を放棄して、結婚し、海外での自由な生活を選んだのは、眞子さんにとって勇断だったと思います。
しかし現在の眞子さんからは、“元皇族”として人々に尽くそうとする姿勢は感じられません。それにもかかわらず、アメリカ生活のためのビザも簡単に発給され、NY総領事館から手厚い支援を受けているとすれば、やはり一般国民は違和感を覚えるのではないでしょうか」
美容師のAさんは着付けの達人でもあり、アメリカのテレビ番組で紹介されたこともあるという。
「小室さんが司法試験に合格しなかった場合、眞子さん自身が、美術界での地歩を固めていくことになるでしょう。そのためにはパーティや会食への出席も必要となりますが、Aさんの着付けで“キモノ交流”を展開していくことも想定しているのかもしれません」(前出・NY在住ジャーナリスト)
限りない領事館の支援により、眞子さんのNY生活の可能性は広がり続けている。