法定限度利息を大幅に上回る金利で現金を貸し付けていたとして、県警生活環境課と米沢署は1日、都内でヤミ金融業を経営していた東京都豊島区長崎1丁目、貸金業浅見典央容疑者(25)と、少年3人を含む従業員の男女6人を逮捕した。この業者が管理する29の口座には、全国の1300人余りから計約2億円が振り込まれており、捜査当局は被害の実態解明を急ぐ。

 逮捕されたのは、浅見容疑者のほか▽板橋区大谷口2丁目、長橋誠(26)▽荒川区荒川6丁目、秦敬子(25)▽埼玉県桶川市若宮1丁目、今村淳一(30)▽練馬区、少年(19)▽埼玉県鶴ケ島市、少年(19)▽同県ときがわ町、少年(18)の6容疑者。

 調べによると、浅見容疑者らは、東京都内で「ミツイサポート」名の貸金業を営業。約7万円を貸し付けた仙台市内の男性から、今年3月上旬から9月下旬にかけて、計25回にわたり、法定利息(1日当たり0.08%、利息合計約1000円)を大幅に上回る約65万3000円の利息を得ていた疑い。また、5万円を貸し付けた神奈川県横須賀市の女性から、今年3月上旬から10月中旬にかけて計30回にわたり、法定利息(計約700円)を上回る約61万7700円を利息として受け取った疑い。

 今年3月上旬、米沢署に高畠町内の男性会社員(42)から「ヤミ金から金を借りたが、利子が高くて払えない」との相談があり、捜査を進めていた。同署は1日、事務所と関係者宅を家宅捜索し、関係資料を押収した。