教え子の“ワイセツ画像”で逮捕の「中学校長」…「教師の私もドキドキします」かつてインタビューで語っていた生徒への愛

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<授業で生徒が興味を感じてくれると、目がかっと大きくなって輝き出す。生徒もドキドキ、教師の私もドキドキします>
練馬区内の中学校で理科担当教員を務めていた男は、教職員向けの情報誌「Career Guidance」(リクルート/2012年5月刊)のインタビューでそう語っていた。それから11年後の9月10日、練馬区立三原台中学校の校長となったこの男、北村比左嘉容疑者(55)は、あろうことか教え子だった女子中学生の“裸の画像”を所持していたとして逮捕された。
【写真】少女たちの“画像”が収められたビデオカメラは、北村容疑者が勤務する中学校の“校長室”で発見された 逮捕容疑は児童買春・児童ポルノ禁止法違反――。子どもたちや保護者からの信頼を完膚なきまでに失墜させる、中学校の校長が最も手を染めてはならない犯行であろう。教員生活のやりがいや、生徒への思いを熱っぽく語っていた北村容疑者(「Career Guidance」2012年5月刊より) 社会部記者によれば、「事の発端は昨年11月、東京都教育委員会の相談窓口に匿名で寄せられた情報提供でした。“過去に先生からわいせつな行為を受けた”という内容で、それを受けて警視庁捜査一課が捜査を続けていた。そして、9月10日に北村容疑者の自宅や、勤務先の中学校を捜索したところ、“校長室”で複数の少女のわいせつ画像が保存されたビデオカメラが見つかったのです。北村容疑者は“以前に勤務していた中学校の生徒を撮影した。再び見ることがあると思って保存していた”と容疑を認めています」 現役の校長が信じ難い容疑で逮捕されたことを受け、練馬区の教育委員会は急遽、記者会見を開いた。教育長は「子どもを教え導く立場にある校長が逮捕され、誠に申し訳ない」と陳謝したが、まさにその通りであろう。そんな立場にある校長が、自らの欲望を満たすため、少女たちをわいせつ画像の撮影に導いていたのだから話になるまい。<大切なのは、なぜそうなったか> とはいえ、若き日の北村容疑者が、子どもを正しく教え導くことを熱っぽく語っていたのも事実である。先の雑誌インタビューではこう発言している。<最近の中学生は、すぐに答えを求めたがる傾向があります。ネットでいろいろな情報をすぐに得られるし、ゲームでゴールにたどり着くことに慣れている。だから、実験で教科書通りの結果が出ないと、不安になる。でも、教科書と違う結果になっても失敗ではないんです。大切なのは、なぜそうなったか、原因を考えること> 当然ながら、“なぜ逮捕されたか、原因を考えること”は、北村容疑者が残りの人生を懸けて取り組むべき最大の“課題”であろう。 教師を目指した理由については、<小学生のころからものを作ったり、理科の実験が大好きでした。大学は理科系を目指し、浪人して合格したのが教員養成系の大学。小・中学校で教育実習を経験し、「絶対に教員になりたい」と思うようになりました>“熱血教師”エピソードも そこまで切望していた“教員になる”という夢が叶ったにもかかわらず、教え子を被害者にする犯罪に手を染めたわけだ。 インタビューで北村容疑者は、教員生活で味わった“つらい経験”についても触れている。<いろいろありました。授業中に暴れたり、けんかを始める生徒…。以前、ある生徒が不登校になって、卒業式には来ると約束していました。でも、当日来ない。私はその子の家までいって連れ出し、卒業式に出席させました。翌年、地域の夏祭りで彼に会ったとき、こう言うんです。「先生、ありがとね。卒業式に出なかったら自殺していたと思う」と。生徒が自ら生命を絶とうとするなんて、こんなに悲しいことはない。それだけは絶対にさせてはならないと強く思いました> 荒れる学校に赴任して、体当たりで生徒と向き合う熱血教師――。北村容疑者の言葉からはそんな一面が窺える。その一方、同じ校内で教え子のわいせつ画像を撮影していたとすれば、その落差はあまりにも激しい。デイリー新潮編集部
逮捕容疑は児童買春・児童ポルノ禁止法違反――。子どもたちや保護者からの信頼を完膚なきまでに失墜させる、中学校の校長が最も手を染めてはならない犯行であろう。
社会部記者によれば、
「事の発端は昨年11月、東京都教育委員会の相談窓口に匿名で寄せられた情報提供でした。“過去に先生からわいせつな行為を受けた”という内容で、それを受けて警視庁捜査一課が捜査を続けていた。そして、9月10日に北村容疑者の自宅や、勤務先の中学校を捜索したところ、“校長室”で複数の少女のわいせつ画像が保存されたビデオカメラが見つかったのです。北村容疑者は“以前に勤務していた中学校の生徒を撮影した。再び見ることがあると思って保存していた”と容疑を認めています」
現役の校長が信じ難い容疑で逮捕されたことを受け、練馬区の教育委員会は急遽、記者会見を開いた。教育長は「子どもを教え導く立場にある校長が逮捕され、誠に申し訳ない」と陳謝したが、まさにその通りであろう。そんな立場にある校長が、自らの欲望を満たすため、少女たちをわいせつ画像の撮影に導いていたのだから話になるまい。
とはいえ、若き日の北村容疑者が、子どもを正しく教え導くことを熱っぽく語っていたのも事実である。先の雑誌インタビューではこう発言している。
<最近の中学生は、すぐに答えを求めたがる傾向があります。ネットでいろいろな情報をすぐに得られるし、ゲームでゴールにたどり着くことに慣れている。だから、実験で教科書通りの結果が出ないと、不安になる。でも、教科書と違う結果になっても失敗ではないんです。大切なのは、なぜそうなったか、原因を考えること>
当然ながら、“なぜ逮捕されたか、原因を考えること”は、北村容疑者が残りの人生を懸けて取り組むべき最大の“課題”であろう。
教師を目指した理由については、
<小学生のころからものを作ったり、理科の実験が大好きでした。大学は理科系を目指し、浪人して合格したのが教員養成系の大学。小・中学校で教育実習を経験し、「絶対に教員になりたい」と思うようになりました>
そこまで切望していた“教員になる”という夢が叶ったにもかかわらず、教え子を被害者にする犯罪に手を染めたわけだ。
インタビューで北村容疑者は、教員生活で味わった“つらい経験”についても触れている。
<いろいろありました。授業中に暴れたり、けんかを始める生徒…。以前、ある生徒が不登校になって、卒業式には来ると約束していました。でも、当日来ない。私はその子の家までいって連れ出し、卒業式に出席させました。翌年、地域の夏祭りで彼に会ったとき、こう言うんです。「先生、ありがとね。卒業式に出なかったら自殺していたと思う」と。生徒が自ら生命を絶とうとするなんて、こんなに悲しいことはない。それだけは絶対にさせてはならないと強く思いました>
荒れる学校に赴任して、体当たりで生徒と向き合う熱血教師――。北村容疑者の言葉からはそんな一面が窺える。その一方、同じ校内で教え子のわいせつ画像を撮影していたとすれば、その落差はあまりにも激しい。
デイリー新潮編集部

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