訪日外国人を含めて観光地に多くの客が戻る中、深刻になっているのが、地元の生活に影響を与える「オーバーツーリズム」です。神奈川・鎌倉の有名な踏切では道路をふさぐ形で撮影に興じる観光客がいる他、京都や白川郷ではゴミが問題になっています。■鎌倉では「食べ歩き」に注意喚起20日、東京・浅草には多くの外国人の姿がありました。観光客からは「アメリカからです」「フランスからです。3週間前からいます。フランス人は日本が大好き」という声が聞かれました。
訪日外国人の数も戻りつつある中、観光客が一気に増えすぎることによる問題も起きています。人気の観光地である、神奈川・鎌倉の小町通りを20日訪ねました。 ここでは食べ歩きが推奨されていませんが、アイスを食べながら歩いている外国人の姿がありました。飲食店は張り紙をして注意喚起しています。 飲食店の人 「お店の前でかたまって召し上がる方がいらっしゃるので、民家の入り口前ということもあって注意喚起で。この敷地を貸してくれている大家さんがお住まいなので、できるだけ迷惑かけないように」■にぎわう“聖地”…地元住民は困惑 アニメのオープニングで登場し、“スラムダンクの聖地”と呼ばれる鎌倉の踏切では、地元の人たちの生活への影響が深刻になっています。 観光客の1人は「滋賀県から(来ました)。スラムダンク好きなので、聖地に行きたいなと。(来て)感動ですね」と言いました。 聖地を楽しむ人でにぎわう一方で、地元住民からは困惑の声が上がります。 地元住民 「(観光客が)朝5時からいるよ。全然無視だから。この間なんか、(車道で撮影して道路を)止めていたよ。道路占領してたよ。怒ってた。車の人がクラクション鳴らして」 「線路ばんばん入ってるし、車道で止めて撮影してた。なんで取り締まりできないかね。観光地なんだから」 別の地元住民も「危ないといえば危ない。車の通りもあるので。それぞれのモラルがね…」と漏らしました。 ■京都・嵐山では「ゴミ問題」が深刻に日常生活に影響を与える「オーバーツーリズム」が今、各地で問題になっています。 京都・嵐山で深刻なのがゴミ問題です。たこ焼きのゴミが店の前に捨てられたり、食べかけの容器が商品と並んで置かれたり。店頭の売り物の中にそのまま捨てられたゴミもありました。■世界遺産の村の悩み…至る所でポイ捨てゴミ問題は岐阜・白川村の世界遺産「白川郷」でも起きています。 富山からの観光客は「いつ来てもいいですね。この合掌造りの雰囲気もいいですし」。スペインからの観光客は「こういった集落を保存しているのは素晴らしい。スゴイ!」と言いました。 観光客が戻る一方で、ゴミのポイ捨てが増えています。白川村のある男性は毎日ゴミ拾いをしていますが、至る所でポイ捨てがあります。「一番怖いのは吸い殻。合掌(造り)は火に弱いので」と言いました。 取材した日に拾ったゴミの中には、食べ歩き用の串もありました。この男性は回収する袋を示し、「(このゴミの量は)まだ序の口です。前は大きい手提げがいっぱいになっていました」と話しました。 白川村では以前はゴミ箱が設置されていましたが、大量のゴミを村外の焼却施設に運ぶのに時間がかかったため、やむなく撤去したといいます。 村の担当者 「団体のツアーバスの方が白川村に来て、弁当とかのゴミをゴミ箱に入れる。それがすごい量になって、処理できない。苦渋の結果といいますか、村外からのゴミは持ち帰っていただきたいと、ゴミ箱を外しました」 観光客の大量のゴミはコストがかかりすぎ、村では処理できないのが現状だといいます。観光客のモラルが問われています。 (7月20日『news zero』より)
訪日外国人を含めて観光地に多くの客が戻る中、深刻になっているのが、地元の生活に影響を与える「オーバーツーリズム」です。神奈川・鎌倉の有名な踏切では道路をふさぐ形で撮影に興じる観光客がいる他、京都や白川郷ではゴミが問題になっています。
20日、東京・浅草には多くの外国人の姿がありました。観光客からは「アメリカからです」「フランスからです。3週間前からいます。フランス人は日本が大好き」という声が聞かれました。
訪日外国人の数も戻りつつある中、観光客が一気に増えすぎることによる問題も起きています。人気の観光地である、神奈川・鎌倉の小町通りを20日訪ねました。
ここでは食べ歩きが推奨されていませんが、アイスを食べながら歩いている外国人の姿がありました。飲食店は張り紙をして注意喚起しています。
飲食店の人 「お店の前でかたまって召し上がる方がいらっしゃるので、民家の入り口前ということもあって注意喚起で。この敷地を貸してくれている大家さんがお住まいなので、できるだけ迷惑かけないように」
アニメのオープニングで登場し、“スラムダンクの聖地”と呼ばれる鎌倉の踏切では、地元の人たちの生活への影響が深刻になっています。
観光客の1人は「滋賀県から(来ました)。スラムダンク好きなので、聖地に行きたいなと。(来て)感動ですね」と言いました。
聖地を楽しむ人でにぎわう一方で、地元住民からは困惑の声が上がります。
地元住民 「(観光客が)朝5時からいるよ。全然無視だから。この間なんか、(車道で撮影して道路を)止めていたよ。道路占領してたよ。怒ってた。車の人がクラクション鳴らして」
「線路ばんばん入ってるし、車道で止めて撮影してた。なんで取り締まりできないかね。観光地なんだから」
別の地元住民も「危ないといえば危ない。車の通りもあるので。それぞれのモラルがね…」と漏らしました。
日常生活に影響を与える「オーバーツーリズム」が今、各地で問題になっています。
京都・嵐山で深刻なのがゴミ問題です。たこ焼きのゴミが店の前に捨てられたり、食べかけの容器が商品と並んで置かれたり。店頭の売り物の中にそのまま捨てられたゴミもありました。
ゴミ問題は岐阜・白川村の世界遺産「白川郷」でも起きています。
富山からの観光客は「いつ来てもいいですね。この合掌造りの雰囲気もいいですし」。スペインからの観光客は「こういった集落を保存しているのは素晴らしい。スゴイ!」と言いました。
観光客が戻る一方で、ゴミのポイ捨てが増えています。白川村のある男性は毎日ゴミ拾いをしていますが、至る所でポイ捨てがあります。「一番怖いのは吸い殻。合掌(造り)は火に弱いので」と言いました。
取材した日に拾ったゴミの中には、食べ歩き用の串もありました。この男性は回収する袋を示し、「(このゴミの量は)まだ序の口です。前は大きい手提げがいっぱいになっていました」と話しました。
白川村では以前はゴミ箱が設置されていましたが、大量のゴミを村外の焼却施設に運ぶのに時間がかかったため、やむなく撤去したといいます。
村の担当者 「団体のツアーバスの方が白川村に来て、弁当とかのゴミをゴミ箱に入れる。それがすごい量になって、処理できない。苦渋の結果といいますか、村外からのゴミは持ち帰っていただきたいと、ゴミ箱を外しました」
観光客の大量のゴミはコストがかかりすぎ、村では処理できないのが現状だといいます。観光客のモラルが問われています。