活動的になる季節だからこそゴキブリ対策は「秋」が肝心!大事なのは卵を産ませないことと侵入経路の封鎖

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害虫の代表格ともいえるゴキブリ。家の中に現れたことを想像するのも嫌だという人は多いだろう。
とにかく出くわしたくないものだが、ゴキブリの対策は秋が肝心だという。
虫ケア用品などの日用品の製造・販売を行うアース製薬に、今しておきたい対策を聞いた。
「気温25~28℃程度は、ゴキブリがもっとも活動しやすい環境です。つまり、猛暑が終わった初秋の時期は、ゴキブリが活発に活動する時期といえます」
まさに、これからの時期に活動的になるということ。そして、もう少し季節が進むと、活動が鈍化するという。
「家に現れることが多いクロゴキブリは、冬の間は休眠という形で、食べることも成長もしません。また、卵や幼虫の状態で休眠することも多く、通常は越冬後の春にふ化します。成虫も春になって目覚めるとエサを求めて動き出し、家に侵入してくることがあります」
初秋に活発になるからこそ、“休眠”前に対処しておきたいゴキブリ。
加えて、来年の春に生まれてくるゴキブリを家に入れないための対策も必要になる。
「仮に冬になる前にゴキブリが侵入してしまった場合、キッチンのシンクの下や家電の裏側などの『暗くて狭くて暖かい場所』に卵を産みつける可能性があります。暖房や加湿器を使う室内では、春が来る前にふ化してしまうことがあるため、秋のうちからの侵入対策が重要です」
ゴキブリの侵入を防ぐポイントは、「侵入経路をつくらないこと」。
「ゴキブリは、換気口、網戸やドアの隙間、排水パイプなどから侵入してくることが予想されます。すべてをふさぐことは難しいと思いますが、玄関や窓は開けっぱなしにせず、網戸に隙間がある場合はテープなどで補修してください」
また、家の中におびき寄せないための工夫も大切とのこと。
「ゴキブリはエサがあるところに寄ってくるので、食べこぼしや汚れた食器の放置は避けましょう。冷蔵庫の裏やコンロの下のごみや調理くずも処理して、清潔に保つことが侵入を防ぐコツです」
ゴキブリは雑食性で、紙や木片などを食べることもあるという。
特に、保温性・保湿性の高い段ボールはすみかにもなり得るため、早めの処分がカギとなる。
「ゴキブリは湿気があって暖かく、日の当たらない狭い場所に潜みやすいといわれています。キッチンのシンクやお風呂場に常に水や水滴があると、ゴキブリにとって居心地のいい状態となるので、水分や湿気を取り除く工夫も必要です」
ここまでは、主に家に出てくることの多いクロゴキブリについて教えてもらったが、世界には約4600種以上、日本には64種類のゴキブリが生息しているといわれている。
「身近な種類はクロゴキブリだけでなく、飲食店などに現れやすいチャバネゴキブリや沖縄地方に生息するワモンゴキブリの3種類が挙げられます。チャバネゴキブリとワモンゴキブリは、クロゴキブリとは異なり冬でも休眠しないようです」
休眠しない種類もいるとなると、冬でも油断できないということだろうか。
「家に出てくることが多いのはクロゴキブリなので、冬の間は基本的に休眠していると考えていいと思います」
たとえ休眠しないゴキブリがいたとしても、種類に関係なく、しっかりと対策を行ってゴキブリを寄せつけないようにしよう。
後編は、ゴキブリと遭遇してしまったときの退治法について紹介する。
取材・文=有竹亮介イラスト=さいとうひさし

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