栃木県那須町の山間部で2人の焼けた遺体が見つかった事件。死因は2人とも窒息死でした。警察は事件に関与しているとみられる20代の男性から任意で話を聴いているということです。
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17日、事態は大きく動きました。何らかの事情を知っているとみられる20代の男性が都内の警察署に出頭し、警察が任意で話を聴いていることがわかりました。また、警察は複数の人物が事件に関与した可能性があるとみているということです。
16日、栃木県那須町で焼けた2人の遺体が見つかった事件。現場はJR那須塩原駅から約17キロ離れた山間部で、地元の人も「滅多に行かない」という林道沿いの河川敷でした。
現場近くの住民「何軒かお住まいの方はいますけど、それ以外の方は…。あとはこの時期になると山菜採りとか、そういった方が上がることはあると思うが。(Q.見かける頻度は?)いや、なかなかないと思いますけどね」
現場では午前中から現場検証が行われていましたが、夕方に規制線が解除されました。
記者「規制線が張られていた場所から現場まで歩いて向かってみます」
歩き始めてわずか1分…
記者「両脇には木々が生い茂っています。街灯などはなく、少し薄暗く感じます」
近くで川が流れる音もします。道幅も車1台が通れるくらいの狭さです。歩き始めて3分、遺体が見つかった場所に到着しました。
記者「焦げ跡がついた丸太が河川敷に落ちています。地面も少し灰色がかっています。丸太のすぐそばには川が流れています」
日が完全に落ちると…
記者「午後7時を回ったところですが、ライトを消してみると、真っ暗で何も見えません」
ここで見つかったのは住居不詳の宝島龍太郎さん(55)と、もう1人は女性で、身長約162センチ、年齢は40代~60代くらいだということです。
司法解剖の結果、死因はいずれも首を圧迫されたことによる窒息死。女性は頭蓋骨の骨折で死亡した可能性もあるということです。
2人の遺体が最初に発見されたのは16日の午前7時ごろ。遺棄現場を目撃し、警察に通報した男性が当時の状況を語りました。
警察に通報した男性「印象に残っているのは“におい”。これが人が燃えるにおいなんだとトラウマになりそう」
男性によれば、発見した当時2人の遺体は十字のように重なっている状態だったといいます。頭には黄色のビニール袋が被せられ、その上から茶色っぽい粘着テープが巻かれていたともいいます。
警察に通報した男性「(粘着テープは)顔を全体的に覆うようにぐるぐるという感じ。雑な感じだった、すき間があったので」
1人はブーツを履いていて、男性は「女性かもしれない」と感じたそうです。さらに、遺体の近くにはガソリンの携行缶のような容器も。
警察に通報した男性「足元にガソリンの携行缶が落ちていた。遺体に近いほう半分は黒く焦げていた。(Q.残り半分は?)半分はそのまま赤かったので、携行缶だと認識できた」
現場を見た別の男性は…
現場を目撃した男性「10リットルか20リットルの容器なのかなと。(Q.何個?)1個です。私の眼には1個しか映ってない」
2人の遺体は手を縛られていたことも分かっていて、警察は20代の男性が何らかの形で事件に関わっているとみて捜査しています。
事件の捜査本部が設置されている栃木県の那須塩原警察署前からの報告です。
何らかの事情を知っているとみられる20代の男性が都内の警察署に出頭してきたということですが、その後の捜査関係者への取材で、この男性が「自分が那須の事件に関係しているかもしれない」という趣旨の話をしていることが新たに分かりました。また、遺体で見つかった宝島さんと女性については、数日以内に死亡したとみられることも17日夜になって分かっています。女性は40代~60代ぐらいですが、身元はまだ分かっておらず、今後DNA型の鑑定を行っていくということです。警察は複数の人物が犯行に関与したとみていて、20代の男性から詳しく話を聴くなどして、事件のいきさつを慎重に調べる方針です。